2024年7月号|特集 REBECCA
【Part4】NOKKO レベッカを語る|Special Long Interview
インタビュー
2024.7.29
インタビュー・文/大谷隆之 写真/上飯坂一 取材/2024年6月@都内某所にて
(【Part3】からの続き)
自分にとってはそれ自体1つの音楽ジャンルであり、永遠のテーマ。一生かけて研究したいと今は思う。そして、そういう存在があるというのは幸せなことだなって(NOKKO)
──REBECCAがデビューして40年。2015年の再始動から9年。メンバー間の関係性に変化はありますか?
NOKKO どうだろう……最近はもはや、親戚のオジサンみたいな感じもありますし(笑)。あとやっぱりミュージシャンって、サウンドこそが言葉みたいなところがあって。しばらく会って喋ってなくても、スタジオで音を出すと一瞬で昔に戻れちゃったりもするんですよ。「フレンズ」とか「RASPBERRY DREAM」を歌うと痛感します。この2曲はソロになって以降、他のミュージシャンの方々ともたびたび演奏してきました。でも久々にメンバー6人が集まって合わせると、無条件で「あー、これこれ! この感じ」って思う。言葉では説明できない安定感っていうのかしら。抜け出したくても抜け出せない、身体深くに染み込んだグルーヴがあって。本当にありがたい、得難い関係だなって思います。
──では最後に、今のNOKKOさんの目に映ったメンバーの横顔を教えてください。まずキーボーディストでリーダーの土橋(安騎夫)さん。どういうところが好きですか?
NOKKO 難しいなあ(笑)。土橋さんはね、やっぱりメロディーメーカーとしての才能が素晴らしい。今回「Daisy Chain」「アシデケトバセ」の2曲をレコーディングして、改めて感じました。特に「アシデケトバセ」は、私が書いた前半のAメロとBメロに彼がサビを加えて返してくれたでしょう。キャッチーさが増して、不安定だった曲調が一気に締まった。さすがだなって思います。あとこれは余談ですけど、土橋さんの作るデモ音源って、仮歌がぜんぶご本人の生声なのね。
──へええ、NOKKOさん用のヴォーカルラインを、まず土橋さんが歌われていると。
NOKKO そうなんです。REBECCAは基本的に楽曲から先に作るので、歌詞は適当な鼻歌なんだけど。面白いのは、それがぜんぶナ行から始まるの。たとえば「Daisy Chain」だと〈♪ナラリスタスタスタ〜〉みたいな感じで。たまに「これにどうやって言葉を付けろっていうんだよっ!」って思ったり(笑)。
──はははは、なるほど(笑)。
NOKKO まあ、それは冗談ですけど。そのデモ音源を、私がまた家のリビングで聴いたりするじゃないですか。なので高3の娘は、「Daisy Chain」のことを勝手に「ナラスタ」って呼んでました。「あ、お母さん、『ナラスタ』完成したんだ」って(笑)。土橋さんのことも、やっぱり親戚のオジサンみたいに思ってますね。
Digital Single
REBECCA
「Daisy Chain / アシデケトバセ」
2024年7月7日配信
──それもまたいい話ですね。ベースの高橋教之さんについてはいかがですか?
NOKKO ノリさんはね、とにかく人間性が素晴らしい。土橋さんが加入する2年前からだから、現メンバーの中でも知り合って一番長いんですよ。成人式のときも、私はノリさんの車に乗せてもらって。終わったらそのまま一緒にリハスタに行きましたから。メンバー最年長で、それこそお兄ちゃんみたいな温かい目でずっと私を見てくださる方です。人柄の温かさが、そのままグルーヴにも滲んでいる。
──’90年のラストライヴ映像を観ると、高橋さんの落ち着いた佇まいに対して、ドラマー小田原さんはどこかヤンチャ坊主っぽい雰囲気がありますね。
REBECCA
NOKKO(ヴォーカル)、土橋安騎夫(キーボード)、高橋教之(ベース)、小田原豊(ドラムス)、是永巧一(ギター)、中島オバヲ(パーカッション)。
1984年メジャー・デビュー。紅一点NOKKOのキュートでパワフルなヴォーカルやファッションが話題を呼び大ブレイク。’85年4枚目のシングル「フレンズ」が大ヒットし同年発表の4thアルバム『REBECCA Ⅳ ~Maybe Tomorrow~』がミリオンセラーを記録。「RASPBERRY DREAM」(’86年)「MONOTONE BOY」(’87年)「MOON」(’88年)など数々のヒット曲を連発。人気絶頂の中、’91年突然の解散。ファンを公言するアーティストも多く、伝説のバンドとして多数のフォロワーを生み続けている。
’15年には20年ぶりに横浜アリーナにて再結成ライヴ<Yesterday, Today, Maybe Tomorrow>を2日間公演し3万人を動員。同年さいたまスーパーアリーナにて追加公演にあたり2日間の公演で3万6000人を動員し、年末には『NHK紅白歌合戦』初出場も果たす。’17年にはREBECCAとして28年ぶりに全国ツアーを開催し超満員の武道館2daysを含め各地で大熱狂のライヴを繰り広げて話題となる。2022年には、ビルボードライブ東京・横浜・大阪で<Billboard Live 15th Anniversary Premium Live>を開催し全公演ソールドアウトとなった。
’24年7月7日に新曲「Daisy Chain」「アシデケトバセ」デジタル配信。7月10日には’90年の武道館ラストライヴ完全版『Dreams on 19900119 Reborn Edition -Return of Blond Saurus -』を発売。7月13日から全国ツアー<REBECCA NOSTALGIC NEW WORLD TOUR 2024>をスタート。
●NOKKOオフィシャルサイト https://nokko.jp/
●REBECCA NOSTALGIC NEW WORLD TOUR 2024 https://rebecca2024.com/
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【Part3】NOKKO レベッカを語る|Special Long Interview
インタビュー
2024.7.26