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2024年7月号｜特集　REBECCA

【Part2】NOKKO レベッカを語る｜Special Long Interview

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インタビュー

2024.7.22

インタビュー・文／大谷隆之　写真／上飯坂一　取材／2024年6月＠都内某所にて


（【Part1】からの続き）

昔の曲を同じように演奏しても、不思議と今のグルーヴになる。デビューから40年もたって、昔と変わらないメンバーでこういう感覚が味わえるのはすごくありがたいなって（NOKKO）



──7月13日の東京公演を皮切りに、いよいよ7年ぶりの全国ツアー＜REBECCA NOSTALGIC NEW WORLD TOUR 2024＞がスタートします。タイトルはNOKKOさんのアイデアだとか。

NOKKO　実はこれも紆余曲折があって、もともとは新曲のタイトル案を考えていたんです。今回リリースした「Daisy Chain」「アシデケトバセ」とはまた別のストックなんですけど。あるときふっと＜新世界＞ってキーワードが浮かんで、バンド内のLINEグループに投げたんですね。そうしたら思いのほか食いつきがよかった（笑）。忙しくていつもレスが遅い人たちが、そのときに限って「あ、それいいよね」ってすぐに返事をくれて。

──面白いですね。メンバーの方々にはなにがそんなに響いたんだろう？

NOKKO　うーん……土橋（安騎夫）さんとも話したんですけど、要は＜新世界＞って字面自体が、どこか懐かしいでしょ。昭和の喫茶店みたいで、レトロっぽい感じがするっていうか。そういう矛盾した語感に、みなさん引っ掛かったのかもしれませんね。今にして思えば。

──なるほど。そういうメンバー間のやりとりが前段としてあって。＜ノスタルジック・ニュー・ワールド＞というツアータイトルに膨らんでいったと。

NOKKO　はい。新しいんだけど懐かしく、懐かしいんだけど新しい世界。両方混ざり合ってる感覚が、今の自分たちにはしっくりくる気がして。結局このタイトルに落ち着きました。REBECCAの活動だけじゃなく、普段の生活でも感じるんですよ。最近、若い人たちの間でレコードが人気じゃないですか。サブスクの便利なサービスが普及しデジタル技術が行き着くところまで行く一方で、世界的にもアナログ盤に回帰する動きが出てきたり。

──たしかに。

NOKKO　たぶんそれって、単なる懐古趣味じゃなくって。自分たちが生まれる以前の再生技術に、デジタルネイティブ世代が新たな価値を見出してわけじゃないですか。私たちも同じように、昔の曲を今のグルーヴで届けたいので。



Digital Single
REBECCA
「Daisy Chain / アシデケトバセ」
2024年7月7日配信



──それでいうと新曲「Daisy Chain」は、まさに＜ノスタルジック・ニュー・ソング＞という印象がありました。REBECCAの王道感とフレッシュさが絶妙のバランスで混じり合っていて。

NOKKO　あ、うんうん。

──ツアータイトルと新曲の手触りとがしっかりと響き合っている。「Daisy Chain」「アシデケトバセ」の2曲を聴くと、今のREBECCAのステージがますます観たくなります。

NOKKO　ありがとうございます。とっても嬉しいです。いいパフォーマンスができるように、9月のツアーファイナルまでしっかり体力温存しなくちゃですね。もう6人ともけっこうな年齢なので（笑）。

──ライヴはどんなセットリストになりそうですか？

NOKKO　メインはやっぱり、ファンの方々が聴きたいスタンダードですね。あとは今回の新曲も披露しつつ、ちょっとレアめな初期ナンバーもいくつか演奏できればなと。もともとREBECCAの活動期間って、音楽業界の一大転換期と重なっていたんですね。それまでアナログ一辺倒だったテクノロジーが、急速にデジタルへと置き換わっていって。たとえばイギリスのデュラン・デュランとか、あるいは「ロンリー・ハート」時代のイエスとか。エレクトロ・サウンドを採り入れた新しいバンドがどんどん登場してきた。私たち自身も、そういった時代の影響はすごく受けていて。

──完全に同時代のサウンドですね。シンセサイザーの音色にしても、打ち込みビートの質感にしても。

NOKKO　そうそう。特に初期の曲は、今聴くとめちゃめちゃプリミティブなんですけど。それこそ＜ノスタルジック・ニュー・ワールド＞な感じで、けっこう新鮮だったりもするのね。なので、久しぶりにステージで演奏してみようかなと思っています。



REBECCA
NOKKO（ヴォーカル）、土橋安騎夫（キーボード）、高橋教之（ベース）、小田原豊（ドラムス）、是永巧一（ギター）、中島オバヲ（パーカッション）。

1984年メジャー・デビュー。紅一点NOKKOのキュートでパワフルなヴォーカルやファッションが話題を呼び大ブレイク。’85年4枚目のシングル「フレンズ」が大ヒットし同年発表の4thアルバム『REBECCA Ⅳ ～Maybe Tomorrow～』がミリオンセラーを記録。「RASPBERRY DREAM」（’86年）「MONOTONE BOY」（’87年）「MOON」（’88年）など数々のヒット曲を連発。人気絶頂の中、’91年突然の解散。ファンを公言するアーティストも多く、伝説のバンドとして多数のフォロワーを生み続けている。

’15年には20年ぶりに横浜アリーナにて再結成ライヴ＜Yesterday, Today, Maybe Tomorrow＞を2日間公演し3万人を動員。同年さいたまスーパーアリーナにて追加公演にあたり2日間の公演で3万6000人を動員し、年末には『NHK紅白歌合戦』初出場も果たす。’17年にはREBECCAとして28年ぶりに全国ツアーを開催し超満員の武道館2daysを含め各地で大熱狂のライヴを繰り広げて話題となる。2022年には、ビルボードライブ東京・横浜・大阪で＜Billboard Live 15th Anniversary Premium Live＞を開催し全公演ソールドアウトとなった。

’24年7月7日に新曲「Daisy Chain」「アシデケトバセ」デジタル配信。7月10日には’90年の武道館ラストライヴ完全版『Dreams on 19900119 Reborn Edition -Return of Blond Saurus -』を発売。7月13日から全国ツアー＜REBECCA NOSTALGIC NEW WORLD TOUR 2024＞をスタート。


●NOKKOオフィシャルサイト　https://nokko.jp/
●REBECCA NOSTALGIC NEW WORLD TOUR 2024　https://rebecca2024.com/