2024年4月号|特集 大滝詠一 EACH TIME

⑲夏のペーパーバック (Take 1)|Disc3-1|『EACH TIME 40th Anniversary Edition』全曲解説

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レビュー

2024.4.22

文/鳥居真道


「夏のペーパーバック (Take 1)」


“せーの”で始まるレコーディングの空気感が伝わる『EACH TIME』の最初の録音


 『EACH TIME』の収録曲で最初にレコーディングされたのが「夏のペーパーバック」だった。『A LONG VACATION』以降の大滝詠一のレコーディングといえば、大人数のミュージシャンをスタジオに集めて、“せーの”でレコーディングすることで知られている。アコースティック・ギターに3人、ピアノに3人といった次第だ。大滝のレコーディングが始まるとスタジオ・ミュージシャンが消えるという都市伝説がまことしやかに囁かれるほどだった。そして“せーの”で行われたリズム録りの様子を伝えるのが、まさしくこのテイクの音源である。




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