2024年4月号|特集 大滝詠一 EACH TIME

【Part2】Blu-ray Disc-4(EACH TIME 40th Anniversary Edition)|5.1chサラウンド|『EACH TIME VOX』音質徹底検証!

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スペシャル

2024.4.9


2004年発表の『20th Anniversary Edition』、2014年発表の『30th Anniversary Edition』と、10周年ごとに音質の進化によって新たに生まれ変わっていると言っていい『EACH TIME』。このたび発表された『40th Anniversary Edition』の音はどんなきらめきを放っているのか。オーディオ評論家の山本浩司が『EACH TIME VOX』に収められたCD、5.1chサラウンド、ハイレゾ、12インチ・レコードの音質を徹底検証。その第2回は5.1chサラウンドを聴いた。

検証・文/山本浩司 写真/島田香


音が縮こまらず解放感があり、とても聴きやすい5.1chサラウンド


 大滝詠一『EACH TIME』40周年記念ボックス、第2弾はブルーレイに収録されている5.1chサラウンド・ヴァージョンの音質について。さまざまなディスクにさまざまな音源が収録されている40周年ボックスだが、個人的にはこのブルーレイの5.1chリミックス・ヴァージョン(48kHz/24bit/LPCM)がもっとも興味深く、楽しく聴くことができた。マルチトラックテープにまで遡って新たにこのサラウンド音声が生成されているわけだが、楽曲の構成・アレンジに応じて最適なミックスを心がけていることがわかり、大いに感心させられた次第だ。

 この5.1chヴァージョンの音質検証は、ぼくの部屋のサブシステムを用いて行なった。UHDブルーレイはじめ、あらゆるハイファイ系ディスクに対応した「オッポUDP-205」で再生し、その5.1chアナログ音声をマルチチャンネル入力付プリアンプ「オーラVARIE」で4.0chにダウンミックス、6chパワーアンプ「リンMAJIK6100」で「エラック330CE」(フロントL/R用スピーカー。パッシブ・バイアンプ駆動)、「312CE」(サラウンドL/R用スピーカー)を鳴らした。

オッポUDP-205


オーラVARIE(上段)/リンMAJIK6100(下段)


エラック330CE


エラック312CE


さながら“360°WALL OF SOUND”といった趣き






山本浩司(やまもと・こうじ)

月刊『HiVi』、季刊『ホームシアター』の編集長を経て、2006年よりフリーランスのオーディオ評論家に。リスニング環境はオクターブ(ドイツ)のプリJubilee Preと管球式パワーアンプMRE220の組合せで、38cmウーファーを搭載したJBL(米国)のホーン型スピーカーK2S9900で再生している。ハイレゾファイル再生はルーミンのネットワークトランスポートとソウルノートS-3Ver2、アナログプレーヤーはリンKLIMAX LP12を愛用中。




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