2024年3月号|特集 作詞家の世界
⑪安井かずみ|加藤和彦『パパ・ヘミングウェイ』|作詞家名鑑・歌詞を味わう名盤
レビュー
2024.3.15
加藤和彦
『パパ・ヘミングウェイ』
1979年10月25日発売
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1. スモール・キャフェ
2. メモリーズ
3. アドリアーナ
4. サン・サルヴァドール
5. ジョージタウン
6. レイジー・ガール
7. アラウンド・ザ・ワールド
8. アンティルの日
9. メモリーズ(リプライズ)
こだわりの強い洒落者による瀟洒な言葉遣いで描かれるエキゾチックな世界観
加藤和彦の5枚目のソロ・アルバムである本作は、この時期のほかのアルバムと同様に、公私両面でのパートナーであった“ZUZU”こと安井かずみが全曲の作詞を手がけている。この不世出の音楽家の、70年代中盤から90年代中盤にかけての歌の制作が、このもうひとつの大きな才能に支えられていたことは、強調してもしすぎることはない。米文学を代表する作家ヘミングウェイの名を冠し、彼の足跡を追うように、様々な地名が歌詞に散りばめられていることがこのアルバムの特徴と言えよう。
文/村尾尚哉
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