2024年3月号|特集 作詞家の世界

⑤有馬三恵子|南沙織『20才まえ』|作詞家名鑑・歌詞を味わう名盤

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レビュー

2024.3.7


南沙織
『20才まえ』

1973年9月21日発売

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1. 色づく街
2. 20才まえ
3. 港のように
4. 秋の午後
5. 妹よ
6. 素顔の朝
7. 17才
8. ともだち
9. 純潔
10. 哀愁のページ
11. 傷つく世代
12. 美しい誤解
13. 私の出発



日本的なぬくもりの郷愁と欧米風の澄みきって乾いた都会性の言葉が矛盾なく同居

 ’73年9月に発売された『20才まえ』は南沙織のアルバムの中で、もっとも独創的で実験性に富んだ作品だ。前作の『傷つく世代』に次いで、サブ・タイトルに“ヤングのテーマ”と名付けられていて、歌とナレーションを合体させたコンセプト・アルバム仕様になっているのだ。

 アルバム全曲の作詞を有馬三恵子が担当し、作曲はすべて筒美京平がペンをとっている。アルバムのテーマ曲といえる「20才まえ」では、イントロに続いて南沙織によるモノローグが登場してくる。歌だけでなく語りによっても、南沙織の魅力を聴いてもらおうという企てであったのだ。

文/小川真一




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