2024年3月号|特集 作詞家の世界

④山上路夫|赤い鳥『美しい星』|作詞家名鑑・歌詞を味わう名盤

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レビュー

2024.3.6


赤い鳥
『美しい星』

1973年1月6日発売

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1. 翼をください
2. 美しい星
3. まつり
4. 月曙はブルーな日
5. 花吹雪
6. 指きりげんまん
7. 赤い屋根の家
8. 道くさ
9. せみしぐれ
10. 走馬燈
11. どこに帰ろう
12. 窓に明りがともる時



日本的なぬくもりの郷愁と欧米風の澄みきって乾いた都会性の言葉が矛盾なく同居

 山上路夫は、佐良直美「世界は二人のために」、由紀さおり「夜明けのスキャット」、小柳ルミ子「瀬戸の花嫁」、梓みちよ「二人でお酒を」といった歌謡曲の王道を歩む大ヒットを次々と放ちつつ、その一方では、作曲家の村井邦彦と手を携え音楽パブリッシャーのアルファミュージックを’69年に創設し、ソフィスティケートされた音楽を世に送り出していた。初期アルファを代表するアーティストが、国民的アンセム「翼をください」で知られる赤い鳥。彼らは、「竹田の子守歌」などの日本民謡、そして同時代のアメリカに通ずるソフトロックを、ともに優れたハーモニーで聴かせた。

文/下井草秀




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