2024年1月号|特集 ガールポップ’90s
【Part2】谷村有美 スペシャル・ロングインタビュー
インタビュー
2024.1.30
インタビュー・文/まつもとたくお 写真/上飯坂一
(【Part1】からの続き)
コンサートでファンの顔を見て、「またね」って言うのが苦しかった
――2作目のアルバム『Face』(’88年)を出したあたりはかなり忙しかったようですね。その合間を縫ってのレコーディングも大変だったでしょう。
谷村有美 デビューより前からテレビやラジオのレギュラー番組を担当させていただき、番組制作のための取材や準備と並行しての曲作り、楽曲毎にレコーディングがスタートし、ソロでのコンサートデビューは’88年10月でした。朝はテレビスタジオから大学、そしてラジオのスタジオ、レコーディングスタジオ、リハーサルスタジオ。撮影スタジオ、リズム録りをして、生放送へ。放送終了後にレコーディングスタジオに戻って、ボーカル録音。メインの歌を入れた後にコーラスの録音。スタジオからスタジオへ!(笑)。忙しかったけれど、楽しくてあっという間でした。レコーディングしては、「ねぇ! こんなの出来たの、聴いて!」って。
谷村有美
『Face』
1988年9月1日発売
――そういった慌ただしい日々を送りながら、’89年に3作目の『Hear』を完成させるわけですが、タイトルは“私を聴いてほしい”という意思表明だったのでしょうか。
谷村有美 『Believe In』、『Face』、『Hear』は3部作なんです。デビューという一歩を踏み出すことで“素晴らしい未来や出逢い”と“変わることのない私=自分でいる”決意を込めた『Believe In』。次に“私はこんな人=顔です”を『Face』で表現し、自分の生き方や考え方、世界観を。“そんな私が伝えたいこと”が『Hear』です。テレビやラジオ番組では常に2wayでのやりとりがあったので、“あなたの声も聴きたい、聴かせてね”というなニュアンスも入っています。
谷村有美
『Hear』
1989年6月21日発売
――3部作で得た経験や自信が‘90年リリースの傑作『PRISM』につながっていくわけですね。
谷村有美(たにむら・ゆみ)
●シンガー・ソングライター。’87年11月21日、シングル「Not For Sale」とアルバム『Believe In』でデビュー。ピアノを駆使し叩くように演奏するライブには定評がある。エッセイ、特にラジオ・FMプログラムでのDJとしての実績も多数。
「Tonight/HALF MOON」アナログ盤シングルが、アナログ盤復刻企画「オーダーメイド・ヴァイナル」にエントリー中。
https://www.sonymusic.co.jp/artist/YumiTanimura/
https://ameblo.jp/digi-yumi/
https://twitter.com/tanimurayumi
https://www.youtube.com/@yumitanimura_official
谷村有美オンラインコミュニティ「おしゃべりカフェ」では、毎週月曜日20時〜「それなりにプラス」好評配信中♡
https://fanicon.net/fancommunities/1669
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