2024年1月号|特集 ガールポップ’90s
ガールポップ’90s名鑑・名盤レビュー|㉛原田知世『I could be free』
レビュー
2024.1.29
原田知世
『I could be free』
1997年2月21日発売
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1.愛のロケット
2.I could be free
3.君は君のもの
4.雨音を聴きながら
5.ロマンス(Album Version)
6.LOVE
7.CIRCLE OF FRIENDS
8.Are you happy?
9.PARADE(Album Version)
10.バカンス
11.Navy blue
12.燃える太陽を抱いて
13.ラクに行こう
音楽家・原田知世の全く古びない90年代ガールポップの理想的なアルバム
原田知世とトーレ・ヨハンソンの出会いは『I could be free』の前作『clover』のプロデュースを鈴木慶一氏とトーレ半々で行ったことから始まる。このニュースは当時音楽誌で初めて見た記憶があり、その時「なぜ原田知世のアルバムを?」とは全くならなかった。カーディガンズを成功に導いたトーレをよく引っ張って来れたなあ、と思ったくらい。’92年以降、彼女の作品は鈴木慶一氏のプロデュースでリリースされており、その時期のアルバムを聴けばトーレという人選は至極適任。そして実際『clover』は2人のプロデュース作品が違和感なく並ぶ相性抜群の仕上がりとなっていた。のちにトーレへのオファーは原田知世自身が望んだ、と聞いた。
驚きはその次のアルバムとなる本作がトーレ単独のフルプロデュース、作詞は全て原田知世、タイトルが『I could be free』(私は自由になった)になるということ。そこまで彼とのプロジェクトがしっくりきたの? という驚き。
だが発売から25年が過ぎた今、彼女のその後のキャリアをあらためて総括すると、この時彼女が感じた“I could be free”という感覚は間違ってはいなかったと思う。
文/うどんこ
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