2024年1月号|特集 ガールポップ’90s

ガールポップ’90s名鑑・名盤レビュー|㉓篠原涼子『Lady Generation ~淑女の世代~』

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レビュー

2024.1.23


篠原涼子
『Lady Generation ~淑女の世代~』

1995年8月21日発売

再生はこちら ▶

1. Sanctuary ~淋しいだけじゃない~(R.Version)
2. Lady Generation(Original Mix)
3. 青空が降る少年
4. もっと もっと・・・
5. だいじょうぶ
6. Summer Holiday
7. 夏の日
8. GooD LucK
9. 恋しさと せつなさと 心強さと
10. にくらしいあなたへ
11. Lady Generation(Latin Mix)
12. 恋しさと せつなさと 心強さと(Extended Mix)


Lady Generation“TK”時代の本格的到来を告げた小室哲哉プロデュース作

 2022年から音楽活動を再開し、紅白歌合戦にも再出場した篠原涼子。それまで約20年間、俳優として八面六臂の活躍を続けてきたので歌手であることを知らない世代も増えていたが、久々にボーカリストとしての存在感を示してくれた。本作はその篠原が小室哲哉のプロデュースで発表した楽曲をコンパイルした2ndアルバムである。

 ’90年、東京パフォーマンスドール(TPD)の前身である「ゴルビーズ」のメンバーとしてCDデビューした篠原は’91年にソロデビュー。シングル3作、アルバム1作を発売するも大きなヒットには至らなかった。転機が訪れたのは’94年。当時プロデューサーとして頭角を現しつつあった小室にポテンシャルを認められ“篠原涼子 with t.komuro”名義でリリースしたM9「恋しさと せつなさと 心強さと」がダブルミリオンを突破する。一躍、人気歌手となった篠原はその後も小室からの提供曲でヒットを連発。音楽シーンに吹き荒れた小室ブームを象徴する存在となった。

文/濱口英樹