2024年1月号|特集 ガールポップ’90s

ガールポップ’90s名鑑・名盤レビュー|⑪馬渡松子『nice unbalance』

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レビュー

2024.1.15


馬渡松子
『nice unbalance』

1993年4月21日発売

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1. ナイスアンバランス
2. 知らん顔
3. さよならbyebye
4. 曖昧な季節
5. P-U(プータローMIX)
6. Forgive me, my kah-chan!
7. GLASSICA
8. 嘘がきらいな時
9. わるい虫
10. 微笑みの爆弾
11. らしくもないね


馬渡のミクスチャー感覚が生きたサウンドメイクで織りなす2nd

 DREAMS COME TRUEのバックコーラスと鍵盤担当でプロのキャリアをスタートした馬渡松子。学生時代はヘヴィメタルやパンク、プログレッシヴロックなどを好んでいたそうだが、2作目となるこのアルバムでは同ユニットのサポート経験が血となり肉となったと思しきトラックがずらりと並んでいる。

 アレンジ、コード進行、メロディライン、歌唱スタイル。どの収録曲もドリカムの美意識に似たものを少なからず感じさせるものの、アマチュア時代からタッグを組んでいるリーシャウロンが書くクセのある歌詞や馬渡のミクスチャー感覚が生きたサウンドメイクのおかげで、オリジナリティもしっかりある仕上がりとなった。プリンス風のファンキーなノリでスタートする「しらん顔」や「P-U(プータローMIX)」などは最たる例だろう。

文/まつもとたくお