2023年12月号|特集 西城秀樹

⑫『BIG GAME ’80 HIDEKI JUMPING SUMMER in STADIUM』|復刻シリーズ[ライヴ]アルバム徹底Review

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レビュー

2023.12.18


西城秀樹
『BIG GAME ’80 HIDEKI JUMPING SUMMER in STADIUM』

1980年9月5日発売

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[Disc 1]
1. オープニング・テーマ~アイズ・オブ・ザ・ワールド
2. ロスト・イン・ハリウッド
3. MC
4. アイランド・ナイツ
5. オールナイト・ロング
6. 男が女を愛する時
7. 待ちくたびれて
8. ロック・ミュージック
9. BOMBER
10. ジュライ・モーニング

[Disc 2]
1. オーバーチュア~マジック
2. ツイスト・ガール
3. HIDEKI DISCO SPECIAL(炎~君よ抱かれて熱くなれ~ブーツをぬいで朝食を~激しい恋~ブーメラン ストリート~ジャガー~傷だらけのローラ~ラストシーン~YOUNG MAN (Y.M.C.A.)~ブルースカイ ブルー)
4. Good-Bye Blue Train
5. 俺たちの時代
6. エンドレス・サマー
7. ホップ・ステップ・ジャンプ
8. YOUNG MAN(Y.M.C.A.)
9. アレイキャッツ
10. トレビの泉


ディスコとシティポップとをつなぐ感性の鋭さをメジャーなフィールドで提示

 3回目となる後楽園球場での公演は、例年とは違って、「BIG GAME」を標榜するサマーツアーの楽日ではなく初日。前年に続いてまたもや雨に降られたが、秀樹はMCで豪快にそれを笑い飛ばす。なお、験を担いだ彼は、このツアーの最終公演となる大阪球場でのライヴが荒天に襲われぬよう、ヒゲを伸ばし続けたというエピソードを残している(その甲斐あって、無事晴れたそう)。オープニングでは、元ディープ・パープルのギタリスト、リッチー・ブラックモア率いるハード・ロック・バンド、レインボーの楽曲を連発。山下達郎の「BOMBER」とディック・セント・ニクラウスの「マジック」は、いずれも大阪のディスコから火が点いたダンスヒットというところに共通性がある。この時点で達郎のこの曲をカヴァーしている事実に、結果的にディスコとシティポップとをつなぐ、メジャーなフィールドでは稀有なシンガーとなる秀樹の感性の鋭さを感じる。

文/下井草秀




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