2023年12月号|特集 西城秀樹

⑪『BIG GAME ’79 HIDEKI』|復刻シリーズ[ライヴ]アルバム徹底Review

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レビュー

2023.12.15


西城秀樹
『BIG GAME ’79 HIDEKI』

1979年10月9日発売

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1. オープニング
2. ウィ・ウィル・ロック・ユー
3. ラヴィング・ユー・ベイビー
4. オネスティー
5. ホット・スタッフ
6. いとしのエリー
7. ブルースカイ ブルー
8. ドント・ストップ・ミー・ナウ
9. エピタフ
10. シェイク・ユア・ハンド
11. ゴー・ウエスト
12. 愛する君に
13. 勇気があれば
14. ホップ・ステップ・ジャンプ
15. この愛の終る時
16. YOUNG MAN(Y.M.C.A.)
17. セイリング


一夜の幻想のようであったライヴを伝説的に語り継ぐ

 この前年に行われたツアーから、全国を縦断し、後楽園球場での開催を含むサマーツアーが“BIG GAME”と題されることになった。本作は、その2年目における後楽園での千秋楽を収めたライヴ・アルバムである。当日は、屋外コンサートでありながらあいにくの豪雨に見舞われてしまったのだが、それが怪我の功名に転じ、ステージ、客席ともに尋常ではないテンションで突っ走るショーとなった。ジェネシスとピンク・フロイドが先鞭をつけたことで知られる舞台照明、バリライトをも駆使した空間は、一夜の幻想のようであったという。伝説的に語り継がれるのが、プログレというジャンルを代表するキング・クリムゾン「エピタフ」のカヴァーであろう。折からの土砂降りに加え、間奏においては本物の雷鳴が轟音を上げる。もともとがドラマティックなこの名曲が、さらに神話のごときオーラを帯びることとなった。

文/下井草秀




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