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2023年12月号｜特集　西城秀樹

③『エキサイティング秀樹』｜復刻シリーズ［スタジオ］アルバム徹底Review

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レビュー

2023.12.5


西城秀樹
『エキサイティング秀樹』
1973年10月5日発売

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1. 情熱の嵐
2. 別離の風景
3. 奪いたい人
4. 色づいた果実
5. 君がいる限り
6. 素足のふたり
7. ちぎれた愛
8. ふたりの秘密
9. 野をかける少女
10. 孤独のふたり
11. 禁じられた恋
12. 愛の犯ち


画期的な「情熱の嵐」でトップ・アイドルとしての地位を不動のものに

　何といってもオープニングを飾る「情熱の嵐」である。作詞はたかたかし、作曲は鈴木邦彦、編曲は馬飼野康二というゴールデントライアングル。5枚目のシングルたるこのナンバーによって、秀樹はトップ・アイドルとしての地位を不動のものとした。あらかじめライヴでのコール＆レスポンスを念頭に置いた曲作りは画期的で、“君が望むなら”と呼びかけられて“ヒデキー！”と叫ばずにいられるリスナーなど、この世代の若者にはごく少ないであろう。脊髄段階で反射を行ってしまうはずだ。筒美京平がチェイスの「黒い炎」を巧みに換骨奪胎し、’72年に発表した欧陽菲菲「恋の追跡（ラブ・チェイス）」に端を発するブラス・ロック歌謡の山脈が、ここでついに頂点に達した感がある。

文／下井草秀



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