2023年11月号|特集 はっぴいえんど+URCレコード

⑫大滝詠一『大瀧詠一』|はっぴいえんど関連作品ディスクレビュー

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レビュー

2023.11.17


大滝詠一
『大瀧詠一』

1972年11月25日発売

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1. 恋の汽車ポッポ
2. それはぼくじゃないよ
3. 空飛ぶくじら
4. 五月雨
5. おもい
6. それはぼくぢゃないよ
7. 指切り
8. びんぼう
9. 五月雨
10. ウララカ
11. あつさのせい
12. 朝寝坊
13. 水彩画の町
14. 乱れ髪
15. 恋の汽車ポッポ第二部
16. いかすぜ!この恋


レコード(音楽)への愛情が結晶となり、オリジナリティへと昇華させた初のソロ作

 本作収録曲、「恋の汽車ポッポ第二部」を初めて聴いた時、“三木鶏郎っぽさがあるなぁ”と思った記憶がある。後に色々と調べていく中で“あぁ、影響を受けているんだな”ということが解っていくのだが、自身が興味を持ったものに対し、夢中になり探求し続け得た学識や蘊蓄(うんちく)をオリジナリティに昇華させ、好事家の趣味なんて言葉では片付けられない、卓越した多くのポップ・ミュージック、ナイアガラ・サウンドを生み出し、CMソング、ごまのはえ、布谷文夫のプロデュース業を行い、個人スタジオ“福生45スタジオ”を立ち上げ、自らエンジニア業も行うようになっていくすべての始まりは、はっぴいえんど『風街ろまん』制作中、他方からソロを作る話が持ち上がったことによるものだ。当時23歳、大瀧詠一のレコード(音楽)への愛情は結晶となり、初めてのソロ・アルバムである本作に凝縮されているように思う。

文/見汐麻衣




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