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連載｜私が欲しいレコード

第33回【谷村有美】　シンガー・ソングライター

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2023.10.23

第33回【谷村有美】　シンガー・ソングライター

アルバムを手に取るあのワクワクした気持ち。針を落として最後まで（片面ずつですが）スキップやランダムなしで再生することでアルバムとしての想いが伝わるのではないかと思います。



　こんにちは。谷村有美です。ご指名ありがとうございます！

　私の欲しいレコードはBASIAのデビューアルバム『Time and Tide』輸入盤（1987年4月6日release）。ジャケット一目惚れでした（日本でのデビュー＝邦盤は翌年）。当時、私はデビューアルバム『Believe In』のレコーディング真最中。基本的に信濃町スタジオがメインスタジオでしたが、レコーディング作業内容によって六本木WAVEビル9階にあったSEDICスタジオにも通いました。SEDICスタジオ（1999年7月六本木地区再開発事業によりクローズ）は六本木WAVEのビル内にあり、六本木WAVEは6フロアもある大規模で最先端のCDショップでした。書籍もあったかしら。とにかく刺激をたくさん受ける場所で、レコーディング前や休憩時間に立ち寄るのが楽しみでした。

　ある日、プロデューサーで編曲家の大村雅朗さんと休憩時間にWAVEに降りたことがありました。その時、このBASIAのジャケットに引き寄せられました。一目惚れです。即買い（ジャケ買いですね）し、スタジオに戻り、スタジオの素晴らしい音響システムで早速再生。1曲目、清々しいアカペラコーラスで始まる「Promises」。衝撃的でした。更に、2曲目はピアノ弾きにはたまらない鍵盤を低音から高音まで（ピアノ的には鍵盤の左端から右端までを）縦横無尽に叩きまくる華やかなイントロで始まる「Run for Cover」。
「いいじゃん！」大村さんも満面の笑顔でした。

　ジャケット写真に映る頬杖をついたBASIAが美しすぎて。美貌もさることながら、凛とした眼差しと澄み切った瞳。大ファンになりました。

　来日ライブ（確か、渋谷クラブクワトロ）にも、とある超大物ミュージシャンの方とご一緒させていただく幸運にも恵まれました。

　とにかく、ミロのヴィーナスよろしく、とてつもなく美しい～まるで彫刻が歌っているような信じられない光景を目の当たりにして大興奮（当然歌唱力は抜群！）。担当していたFM番組でも沢山ON AIRしました。その後、タイアップあり、日本でもHITしていくのですが、私にとってはこのデビューアルバム『Time and Tide』との出逢いは鮮烈で、今でも大好きな1枚です。彼女のポリシーに年齢不詳を貫く姿勢がありました。インタビューで彼女が話した「数字（年齢）で判断されるなんて」というメッセージに大きく共感したものです。


谷村有美（たにむら ゆみ）

シンガーソングライター
ピアノを駆使し叩くように演奏するライブには定評がある。エッセイ、特にラジオ・FMプログラムでのDJとしての実績も多数。


谷村有美『Tonight / HALF MOON』

FM横浜『ヨコハマ ラジオ ナイト 気ままにFeel Mie』、FM802『MUSIC GUMBO』それぞれのエンディングを飾っていた谷村有美を代表する人気スローナンバー2曲が初カップリング・初アナログ化！

https://www.sonymusic.co.jp/artist/YumiTanimura/info/557181


クリスマスライブ「谷村有美と過ごすハートフルなクリスマスVol.21」
日程：2023年12月9日(土)
会場：品川インターシティホール（東京都）

～Afternoon Show～～声を聴かせて！～
開場　13:45　/　開演　14:30
～Premium Show～一緒にうたおう！～
開場　17:15　/　開演　18:00

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