2023年9月号|特集 TM NETWORK

【Part3】『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』|TM NETWORKドキュメンタリー 2021-2023

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解説

2023.9.13

文/兼田達矢

©北条司/コアミックス・「2023 劇場版シティーハンター」製作委員会
©2023 Sony Music Labels Inc.


【Part2】からの続き)

「<Get Wild>という最大のライバルがエンディングに控えている」


 新作アルバムのリリースがアナウンスされてから約1ヶ月後の5月26日、新たなアーティスト・ビジュアルが公開された。『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』のアニメーションを制作するサンライズが描き下ろしたもので、『シティーハンター』の作風で描かれたメンバー3人が新宿の街並みをバックに佇む姿が描かれている。映画のキービジュアルの背景は夜景であるのに対して、TMのアーティスト・ビジュアルは夜明けのイメージ。やはり、始まりのイメージだ。


©北条司/コアミックス・「2023 劇場版シティーハンター」製作委員会
©2023 Sony Music Labels Inc.



 そして、前回紹介した通り、FANKSのためのトーク・イベントが開催された6月13日、同じEX THEATER ROPPONGIで、トーク・イベントに先立って『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』のプレス発表イベントが開催された。こだま兼嗣総監督と冴羽獠役の神谷明、リョウの育ての親・海原神役の堀内賢雄、そしてこの日発表された新キャラクターのアンジー役、沢城みゆきが登壇。彼らがそれぞれこの映画に参加できた喜びや制作中のエピソードを語った後、いよいよTM NETWORKの3人がステージに登場した。

 本作のエンディングテーマにテレビ版エンディングテーマ「Get Wild」が起用されることはすでに告知されていたが、オープニングテーマも書き下ろしの新曲「Whatever Comes」になることがここで明らかに。小室は「1987年にエンディングテーマを担当してから随分時間が経ちましたが、念願のオープニングとエンディング、両方ともTM NETWORKでできるっていう。もう最高です。ありがとうございます」と、本当にうれしそうに語った。こだま総監督からのリクエストは「この作品をよく知ってる方々なので、それほど難しい注文はしていません。オープニングは どちらかというと明るいもので、クライマックスは冴羽獠の決断を促すような、そういう音楽をお願いしたい」ということだったそうだが、小室曰く「曲作りは注文が少ないほど難し」く、おまけに「<Get Wild>という最大のライバルがエンディングに控えているので、負けず劣らずなオープニングを作らなきゃという気持ちでした」。つまりは、いつにも増して気合いの入った1曲だと思われるのだが、ちなみにこのイベントの終盤に登壇した「劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)」のプロデューサー、若林豪さんは、「Get Wild」のタイアップが決まった当時、小室がインタビューで「オープニングではなくエンディングだと言われてがっかりした」と話していたのをずっと覚えていたそうだ。


<TM NETWORK FANKS THE PARTY 2023 feat.“DEVOTION”>2023年6月13日@EX THEATER ROPPONGI






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9月21日(木)TM NETWORK 『CAMP FANKS '89 at YOKOHAMA ARENA』(劇場版5.1chデジタル・リマスター)
10月12日(木)TM NETWORK 『TMN final live LAST GROOVE[5.18]』(劇場版5.1chデジタル・リマスター)
10月19日(木)TM NETWORK 『TMN final live LAST GROOVE[5.19]』(劇場版5.1chデジタル・リマスター)


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