2023年7月号|特集 山下達郎 RCA/AIR YEARS
第2回:ベニー・シングス|Message to TATSURO from The World
スペシャル
2023.7.11
文/ベニー・シングス
Q1 山下達郎の音楽を知ったきっかけは?
彼の音楽を紹介してくれたのは、友達のオランダ人ラッパーFaberyayoに違いない。Faberyayoは日本が大好きで、彼の音楽はまさに僕達の好みにピッタリ。Faberyayoとは一緒に「NAKAMEGURO」というトラックを作っていて、僕の最初の『BEAT TAPE』に収録されています。
Q2 山下達郎の音楽についての印象や感想を教えてください。
ベニー・シングス(Benny Sings)
●ファースト・アルバム『Champagne People』を2003年にリリース。評論家の間でかなり話題となり(因みに彼は当時ヒップホップのビーツを作っていて、歌うことを始めたばかりだった)、好状況から様々なフェスティヴァルからオファーが殺到。そしてオランダのエッセント・アワードの新人賞を翌年受賞。その後、ピュア・ポップを作りたかったという彼は、バート・バカラックらの音楽を研究し、2005年にセカンド・アルバム『I Love You Benny Sings Live at the Bimhuis』を発表。本アルバムはジャザノヴァが運営するレーベル、ソナー・コレクティヴより全世界発売され、国境を越えて様々なフェスティヴァルにて演奏することとなる。同時期にジャイルス・ピーターソンは、彼のラジオ番組にベニーを招いている。その後2006年にはレッドノーズ・ディストリクトというコラボ・ユニットで『Euh』を発表。ジャイルス・ピーターソンは同名義の楽曲「Miss Moral」をBrownswood(ジャイルスのレーベル)のコンピレーションに収録している。そして自身のスタジオを構え、ウーター・ヘメルやジョヴァンカなどのアーティストのプロデュースを手掛けるかたわら、ソロ名義としては3作目のアルバム『Benny…at Home』を完成させる。2011年には『ART』を発表、また2012年には初となるベスト・アルバムをリリースする。2015年には『Studio』をリリース。2018年、約3年ぶりとなるオリジナル・アルバム『City Melody』をリリース、2019年USの名門レーベルStones Throwと契約し全米デビューを果たした。トム・ミッシュなど多数のアーティストとコラボレートしたアルバム『Music』を2021年に発表。2023年3月には8作目のアルバム『Young Hearts』を発表した。日本人アーティストからのラヴ・コールも多く、スキマスイッチ、cero、安藤裕子、土岐麻子、Small Circle Of Friends、TENDRE等多くのアーティストとコラボレイションを行っている。
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Benny Sings
『Young Hearts』
2023年3月24日発売
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