2023年6月号|特集 林哲司の50年

B-Side⑬林哲司「悲しみがいっぱい」|林哲司を深く知るための名曲レビュー

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レビュー

2023.6.19


「悲しみがいっぱい」
林哲司

1986年7月10日発売
作詞:康珍化
作曲・編曲:林哲司

収録アルバム『林哲司 ヴォーカル・コレクション─NINE STORIES─』(上記ジャケット)

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“「悲しみ」三部作”の掉尾を飾る自分色のポップス

 ’80年にシングル「シリー・ガール/ランニング・マン」とアルバム『サマー・ワイン』をリリース後は、作曲家に専念していた林哲司。80年代半ばは、芹澤廣明や小田裕一郎など、作曲家がアーティスト活動を復活することが多かったが、’84年には国内作曲家年間売上第1位となった林哲司にも、アーティスト活動を請う声が高まった。そして、'85年の杉山清貴&オメガトライブが解散した日にアルバムのレコーディングを開始。’86年7月1日には先行シングルとして「悲しみがいっぱい/タイム・マシーン」を、9月1日にはアルバム『ナイン・ストーリーズ』をリリースして、約6年ぶりにアーティスト活動を再開した。

文/ガモウユウイチ