連載|伊波真人のシティポップ短歌

今月のお題「国分友里恵 / Relief 72 hours」

2023.1.18

今月のお題

国分友里恵 /Relief 72 hours1983年


山下達郎、竹内まりや、角松敏生など多岐に渡るアーティストのレコーディングやツアーに参加し、シティポップの時代を支えたヴォーカリスト。1983年に発表したソロでのデビュー作は、林哲司が全面的にプロデュースを手掛け、野力奏一や佐橋佳幸なども楽曲を提供している。80年代の最先端だったブラック・コンテンポラリーを取り入れたサウンドは今聴いても新鮮で、強力なファンク・ビートの「スノッブな夜へ」や、ソリッドな「とばしてTaxi Man」、そして近年は海外からの評価が急上昇しているミディアム・グルーヴ「Just A Joke」など都会的な楽曲がたっぷり詰まった傑作だ。

タクシーは何処へも行けるあの日々や あの人のいるところ以外はタクシーは何処へも行けるあの日々や あの人のいるところ以外は



伊波真人(いなみ・まさと)

歌人。1984年、群馬県高崎市生まれ。早稲田大学在学中に短歌の創作をはじめる。2013年、「冬の星図」により角川短歌賞受賞。雑誌、新聞を中心に短歌、エッセイ、コラムなどを寄稿。ポップスの作詞家としても活動中。ラジオ、トークイベントへの出演なども行う。音楽への親しみが深く、特にシティポップ、AORの愛好家として知られる。著書に、歌集『ナイトフライト』などがある。