2022年12月号|特集 平成J-POP
【Part3】クリスマス|平成カルチャー再検証!Hello,Again~ヘイセイからある場所~
コラム
2022.12.21
文/安川達也(otonano編集部)
クリスマス・イヴはひとりでは過ごしてはいけなかった
もうすぐクリスマス。正確にはもうすぐクリスマス・イヴ。2022年は土曜日、日曜日がイヴ、クリスマス。それこそ平成の初めだったら最強のクリスマス週末として浮足立っていたころ。筆者の女子大生になる長女はレストランのバイトで過ごすらしい。どうやらボーイフレンドはいるみたいだが、お互いにバイトに勤しむという。妻の情報だと、どうやらそういう時代でもないらしい。それぞれが一番大切な日に一緒に過ごすそうだ。ま、それはそれで父親としては寂しいが、成長している証(と自分に言い聞かせる)。にしても、若いふたりがクリスマスを一緒にいないとは……。
30年前。クリスマス・イヴはひとりでは過ごしてはいけない! そんな実態のない強迫観念のなか、日本中が浮き足だっていたクリスマスバブルも、昭和(80年代)の終わりと共にシャンパンの泡のように消えようとしていたが、その余波は平成(90年代)前半までは確実に生活のなかに残っていた。永井真理子の名曲「ZUTTO」(平成2年/’90年)は、時代の空気に後押しされるように1年後には冬の装いも新たに「ZUTTO~Xmas Version」として生まれ変わり♪ずっとずっとねいつものクリスマスも~の歌詞が街中に流れた。僕にもこの曲を一緒に聴いていたガールフレンドがいた。
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