2022年12月号|特集 平成J-POP

<DISC-1❶>「ココロオドル -original version-」|『クライマックスうきうき平成J-POP』<平成生まれライター>全曲解説

レビュー

2022.12.1


「ココロオドル -original version-」
nobodyknows+

2004年(平成16年)5月26日発売
作詞:g-ton、CRYSTAL BOY、ヤスー番?、HIDDEN FISH、ノリ・ダ・ファンキーシビレサス
作曲・編曲:DJ MITSU

ヒップホップでありJ-POPでもある名古屋発のヒット

J-POPを熱心に聴くようになったのは’04年の中学1年生。KICK THE CAN CREWやRIP SLYMEはすでにオリコンチャートを賑わしていたものの無意識でヒップホップはまだ縁遠いものと感じていた気がする。学校で流行った“ラップの音楽”といえばORANGE RANGEの『musiQ』とBENNIE Kの「サンライズ」、そしてこの「ココロオドル」だった。フロウやライムも認識していないが、カラオケで全員がシンガロングできて盛り上がれるこの曲はヒップホップというよりJ-POPだったのだ。「ready go!」とダミ声で叫ぶノリ・ダ・ファンキーシビレサスのパートを担当しようとするお調子者のことが羨ましかった(そいつは休み時間にオリエンタルラジオの「武勇伝」も完コピしていた)。翌’05年にはSEAMOやHOME MADE 家族も頭角を示したが、“名古屋のラッパーがすごい”と音楽をローカルなシーンという視点で見たのも彼らが初めてだったかもしれない。

文/峯大貴(平成3年生まれ)|ライター、ANTENNA副編集長


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