2022年10月号|特集 70年代女性SSW

第3回:つじあやの|私が好きな70年代女性SSWのレコード

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コラム

2022.10.20

インタビュー・文/長井英治


現在進行形のアーティストは、70年代の女性シンガーソングライターからどのような影響を受けてきたのか。ここでは、第一線で活躍する現代の女性シンガーソングライターに、70年代洋邦女性シンガーソングライターの魅力を語ってもらった。第3回目は、今年の頭に10年ぶりのオリジナルアルバム『HELLO WOMAN』をリリースした、ウクレレがトレードマークのつじあやのが登場。

私の好きな世界が『ひこうき雲』の中に封じ込められていたように感じた


──今年2022年は、女性シンガーソングライターが日本に登場して50年になるんですが、つじあやのさんのキャリアも20年を超え、すっかりベテランになりましたよね。デビュー当時に取材をさせていただいたこともあるのでとても感慨深いです(笑)。この20年で音楽シーンもすっかり変わりましたが、改めて振り返ってみていかがですか?

つじあやの 私はCDがとても売れている時代にデビューをして、運よくここまで活動することができましたが、ここ5年、10年でデビューしたアーティストのみなさんは、私がデビューした頃に比べるとかなり厳しい環境なのかな、と思うことはあります。私の場合は、かなり恵まれた環境で音楽をやらせていただけていたんだと、改めて感じます。

──後輩の女性シンガーソングライターが続々とデビューしてくるわけじゃないですか。彼女たちを見て何か思うことはありますか?

つじあやの みんなホントにキラキラしていて可愛らしいと思います。それぞれが持つ個性によって新しい音楽が生まれてくるんだなと思いますし、完全に1リスナーとして楽しんでいる感じです(笑)。



つじあやの

●京都市生まれ。高校時代からミニライブや作詞作曲活動を開始。1999年、『君への気持ち』でスピードスターレコーズよりメジャーデビュー。2002年に公開されたスタジオジブリ映画『猫の恩返し』の主題歌「風になる」の大ヒットでも知られ、近年はCMソング、映画音楽、ドラマ音楽など幅広いジャンルに多くの楽曲を提供するなどシンガーソングライターの枠にとどまらないマルチクリエーターぶりを発揮。2017年に一児の母となり、翌年にはKTS鹿児島テレビの新生児を応援するプロジェクトのオリジナルテーマソングを提供するなど、こどもを見つめる視点からの創作へもその作品の幅を広げている。活動22年目となる2022年、およそ10年ぶりとなるオリジナルアルバム『HELLO WOMAN』をリリース。


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