2022年9月号|特集 再生!アナログレコード

第3回:一十三十一(シンガーソングライター)|私が欲しいレコード・拡大版

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コラム

2022.9.20


店員さんとお喋りしながら美味しいコーヒーやらお酒やら飲みながら、得体の知れない古いかっこいいのを探すのが素敵そう


 サブスクでふわふわサーフして手の中で簡単に世界中のナイスミュージックが聴けちゃうからサブスクって本当便利。もうこの便利さのない生活とかとても無理。で。ええっと、今日は欲しいレコードについてですよね、ふむふむふむ。拘りを持ってLPEPをリリースしまくる私の日常に対して、盤に針を落とすことを最近じゃもはや日常としていない一方の私にとって、欲しいレコードと言えばそりゃもう、靴履いてドア開けて何か乗って発掘してとっておきの場所で鑑賞するまでのポエツ。ポエティック行為。つまり冒険譚です。聴くまでのストーリーと、針を落として世界が目の前で再生されるのを体験するプレイ、という二部構成になりますね。とてもシネマティック。それに全体的に瞑想的にさえ思えます。それもこれも、日頃のお手軽サブスクライフのせい?おかげ?なのかも?



一十三十一(ひとみとい)

●2002年デビュー。“媚薬系”とも評されるエアリーでコケティッシュなヴォーカルでアーバンなポップスを展開。2012年リリースのアルバム『CITY DIVE』が時代をリードし話題に。以降、立て続けにコンセプチュアルなオリジナルアルバムを発表。各作品とも音楽専門誌年間ベストに選出されるなど、各所で高い評価を得ている。新世代のクリエイターからのラブコールも多く、コラボレーション多数。また海外からの支持も高く公演も積極的に行う。劇伴制作や、小沢健二氏のコーラス、Negiccoのプロデュース、ネオ・ドゥーワップバンド『JINATANA & EMERALDS』ではリードヴォーカルを担当するなど、様々なフィールドで活躍中。


https://www.hitomitoi.com/



通常連載「私が欲しいレコード」はこちら
幻の名盤から架空の一枚まで。今聴きたい、今欲しいレコードを、
各界のレコード愛好家のみなさまに、自由な発想で綴っていただきます。