2022年7月号|特集 真夏のシティポップ!

【Part2】真夏のシティポップ・ストーリー 小西康陽(音楽家)

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エッセイ

2022.7.7


ジャングル・ジム・ランドの夏


 南佳孝さんの『忘れられた夏』というアルバムを買った日のことを思い出している。 

 当時、はっぴいえんど、の元メンバーの人たちを中心にした音楽家たちのレコードは可能な限りチェックしていて、多くのアルバムは発売日に札幌の「玉光堂ススキノ店」というレコードショップに行っては試聴して買った。もちろん試聴などせず、期待に胸をふくらませて買って帰ったレコードも数多くある。そして見事に「ハズレ」を引いて大いに落胆したこともあるけれど、それもまた勉強だった。

小西康陽(こにし・やすはる)

●音楽家。'85年、ピチカート・ファイヴのメンバーとしてデビュー。解散後も、数多くのアーティストの作詞/作曲/編曲/プロデュースを手掛ける。'11年、PIZZICATO ONE名義で初のソロアルバムを発表。'15年、セカンドアルバム『わたくしの二十世紀』を発表。'20年、ビルボードライブにおけるワンマンライヴの模様を収録したライヴアルバム『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』を発表。選曲・監修を手がけた『レディメイド未来の音楽シリーズ CDブック篇』が発売中。