2022年5月号|特集 アルファに、胸キュン。

【Part4】アルファを作った音=村井邦彦の脳内音楽

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インタビュー

2022.5.24

インタビュー・文/田中久勝


【Part3】からの続き)

――村井さんが最初に契約した赤い鳥は、女性2人、男性3人のコーラス・グループでした。それがハイ・ファイ・セットになって、ますますハーモニーが洗練されていきました。

村井邦彦 赤い鳥のために書いたのが「翼をください」でした。ハイ・ファイ・セットも洒落ていたよね。ユーミンの曲をハーモニー作って歌ったり、フランスの曲をやったり。その頃、フランスではバークレー音楽出版、アメリカではスクリーン・ジェムズ・コロンビアというニール・セダカやキャロル・キング、バート・バカラックの楽曲の権利を持っている音楽出版社と提携していたので、そういうところの曲を「あ、これよさそうだな」って思ったら、すぐに権利を獲っていました。サーカスの「Mr.サマータイム」も、原曲はフランスの曲です。


村井邦彦(むらい・くにひこ)

●1945年生まれ。作曲家・編曲家・プロデューサー。米国ロサンゼルス在住。60年代後半、慶應義塾大学在学中より本格的に作曲を始め、森山良子、赤い鳥、タイガース他多くのアーティストに作品を提供する。一方、プロデューサーとしては'69年に音楽出版社アルファミュージックを設立。'77年にはアルファレコードの創業者、プロデューサーとして荒井由実(現・松任谷由実)や、細野晴臣が在籍したバンド、ティン・パン・アレーを見いだし、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を世界に送り出し成功に導いた。現在はTVドラマやミュージカル舞台作品を作曲するなど、活動の幅をますます広げている。著書に『村井邦彦のLA日記』(リットーミュージック)がある。音楽ウェブサイト「リアルサウンド」で「モンパルナス1934~キャンティ前史」を好評連載中。7月3日には東京芸術劇場で『村井邦彦55周年コンサート モンパルナス1934』を開催。



リアルサウンド「モンパルナス1934~キャンティ前史」
https://realsound.jp/2020/11/post-657689.html



村井邦彦作曲活動55周年記念コンサート「モンパルナス1934」KUNI MURAI
村井邦彦の5 年ぶりとなる来日公演決定!
オーケストラとの世界初演楽曲
海宝直人、真彩希帆、田村麻子らシンガーが集結

日時:2022年7月3日(日)16:00開場/17:00開演
会場:東京芸術劇場コンサートホール
演奏:オーケストラ・アンサンブル金沢
指揮:森亮平
出演:村井邦彦 海宝直人 真彩希帆 田村麻子
チケット︓12,000円(全席指定・4歳以上入場可)
企画:オフィスストンプ
制作協力:アースワークエンタテインメント
主催:読売新聞社 オフィスストンプ
お問合せ:キョードー東京 0570-550-799 オペレーター受付時間 (平日11:00~18:00/土日祝10:00~18:00)
https://www.geigeki.jp/performance/20220703c/