2022年5月号|特集 アルファに、胸キュン。

【Part4】アルファを知る5つのキーワード「クロスオーヴァー」

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解説

2022.5.23

文/柴崎祐二

アルファの世界進出において、大きな可能性を秘めていた言語の壁を超えるフュージョン


【Part3】「テクノポップ」からの続き)

村井邦彦がアルファレコードのヘッドを務めた1977年から80年代前半は、フュージョンの全盛期でもあった。「クロスオーヴァー」とも呼ばれるそれは、名前の通り、ジャズ、ファンク、ロックなど複数のジャンルが融合したハイブリッドな音楽性を特徴としている。インストゥルメンタルを基本とし、各プレイヤーが卓越した演奏でしのぎを削る。ミュージシャンの顔ぶれをみるとわかるように、シティポップの人脈図とも大きく重なっており、近年では若い世代の海外ファンからの再評価も進んでいる。