2022年5月号|特集 アルファに、胸キュン。

【Part2】アルファを知る5つのキーワード「シティポップ」

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解説

2022.5.9

文/柴崎祐二

シティポップの礎を築いたティン・パン・アレーの面々による演奏/アレンジ


【Part1】「ソフトロック」からの続き)

1970年代半ば。同時期に米国で勃興してきたAORなどを模としながら、最新のソウル・ミュージックのスムースなグルーヴ感やメロウな質感を取り入れた音楽が、ここ日本でも徐々に制作されていく。当時、これらはいわゆる“ニューミュージック”にカテゴライズされることが多かったが、明確なジャンル区分けはなく、一部では“シティ・ミュージック”などと呼ばれていた。この“シティポップ以前”の時代においても、アルファは先駆的な役割を果たした。