2022年5月号|特集 アルファに、胸キュン。

スタイリッシュなアルファの20枚 第1回:ガロ『ガロ3』

解説

2022.5.2


ガロ
『ガロ3』
1972年12月10日発売

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1. 涙はいらない
2. 愛の言葉
3. オールド・ファッション・ラプソディー
4. 心の鍵
5. 時の魔法
6. 一人にしないよ
7. 木馬
8. 遠い春
9. ディスカバー・ピクニック
10. 僕のすべて
11. 幸福
12. 明日になれば

シティポップと並んで評価されつつある日本のフォークを代表する1枚。

アルファレコード傘下のマッシュルーム・レーベルからデビューしたCSN&Yスタイルのフォーク・グループのGARO。シングルカットされ大ヒットした「学生街の喫茶店」が収録された2ndアルバムは提供曲や洋楽のカヴァーのみで構成されていたが、同作で再び全曲自作曲に。小原礼や高橋幸宏といった実力派ミュージシャンをバックに、洗練されたハーモニーと卓越したギターテクニックを披露している。「涙はいらない」や「僕のすべて」のようなガロの真骨頂とも言えるソフトロックナンバーをはじめ、ロック色が強く伸びやかなギターソロが印象的な「木馬」、カントリー風の「ディスカバー・ピクニック」と、メンバー3人の音楽性の豊かさ感じることができるフォーク期ガロの名盤だ。近年、海外では日本のシティポップと共に70年代のフォークを再評価する流れも生まれており、近い将来GAROが大ブレイクする可能性もあるのでは……と注目している。

文/入岡佑樹