放送後記 from 能地祐子
先週に引き続き、BUZZの小出博志さんと東郷昌和さんをゲストにお迎えしてのトーク&ライブをお届けします。先週は、あの名曲「ケンとメリー~愛と風のように~」をBUZZ+伊藤銀次のスペシャル・ライブ・バージョンでお聴きいただき大好評でしたが。今週は、ポップス・マニアの皆さんもビックリするに違いない激レア名曲のセッションが実現しました。1975年のヒット・シングル「はつかり5号」のB面に収録されていた「サマー・ビーチ・ガール」(作詞:竜真知子/作曲:高橋幸宏)。レコーディングでは銀次さんがギターを弾かれていたそうですが、この曲を一緒にライブ演奏するのは今回が初だとか。ビーチ・ボーイズ・スタイルのコーラスが小粋なサーフ・ポップ、ご堪能ください。
今回、この「サマー・ビーチ・ガール」を選んだのは、もちろん猛暑の季節にぴったりな爽やかなナンバーだから……というのもありますが。実はこの曲、BUZZのおふたりと銀次さんとの出会いに深ーく関係しているのです。東郷さんと銀次さんの絶妙コンビ(?)はすでに番組でもすっかりおなじみですが、銀次さんと知り会ったのは意外にも小出さんのほうが先だったんですね。今回は、若き日のお三方の出会いのお話などもたっぷり伺いましたよ。偶然から生まれた出会いが、こうして何十年も続いてゆくって素敵ですね。
前回の番組でもお知らせしましたが、今年8月22日の長野県・飯田“Space Tama”でのライブを最後にBUZZはデュオとしての活動をしばし休止されます。今回、その理由についても東郷さん、小出さんはとても率直なお気持ちを話してくださいました。残念なことではありますが、おふたりがBUZZという音楽に対して本当に厳しい姿勢と深いこだわりをもって活動されてきて、そういった思いゆえの前向きな決断だということがリスナーのみなさまにも伝わったのではないでしょうか。お話を伺いながら、これまでのBUZZの作品をあらためて聴いてみたいと思いました。幸い、番組でもご紹介しているように過去BUZZ作品と個々のソロ作のリイシューが続いております。ファンの方々はもちろん、この番組でBUZZの魅力を知ったという方もぜひチェックしてみてくださいね。8月の飯田ライブ、そして銀次さんも参加される9月11日の東郷さんソロ・ライブの詳細については、番組ページおよび《BUZZ公認HP~refrain~》をご覧ください。
番組では、皆さまからのメッセージをお待ちしております。ご意見、お聞きになってのご感想、こんなゲストを呼んでほしいというリクエストなどなど、何でもけっこうです。よろしくお願いします。みなさまの声が銀次さん、スタッフ一同の励みになります! このページのメッセージフォームからお送りいただけると幸いです。
お三方の出会った1975年の音楽シーンのお話、日本語のロック・ファンの方々にはたまらないものがあったと思いますが。なんと、次回も1975年の東京への時間旅行が続きますよ。このたびリリースされるシュガーベイブ『SONGS』の40周年盤リリースを記念して、シュガーベイブのオリジナル・メンバーであり、もちろん長年にわたる銀次さんのギタリスト仲間で盟友である村松邦男さんが遊びに来てくださいます! はい、もちろんギターを持って遊びに来てくださいます! どうぞお楽しみに!
●次回予告
2015年8月7日更新予定
第118回「シュガー・ベイブ」特集その1
~僕の目で見るシュガー・ベイブですけど編~
ゲスト:村松邦男
伊藤銀次のPOP FILE RETURNSへのご意見、ご希望
出演者プロフィール
伊藤銀次(いとう ぎんじ)
●1950年12月24日、大阪府生まれ。'72年にバンド“ごまのはえ”でデビュー。その後ココナツバンクを経て、シュガー・ベイブの'75年の名盤 『SONGS』(「DOWN TOWN」は山下達郎との共作)や,大瀧詠一&山下達郎との『NIAGARA TRIANGLE VOL.1』('76年)など,歴史的なセッションに参加。'77年『DEADLY DRIVE』でソロ・デビュー。以後、『BABY BLUE』を含む10数枚のオリジナル・アルバムを発表しつつ、佐野元春、沢田研二、アン・ルイス、ウルフルズなど数々のアーティストをプロデュース。『笑っていいとも』のテーマ曲「ウクウキWATCHING」の作曲、『イカ天』審査員など、多方面で活躍。
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RIO(リオ)
●1974年三重県津市生まれ。
アートが好きな父親の影響を受け、3歳から地元の作家 大浦峰郎氏 のもとで水彩画や工作、油彩を学び、次第に画家を志すようになる。
1989 年、本格的に絵画を学ぶ為、中学卒業後単身渡米、アメリカの芸術高校、芸術大学を経て1995年帰国。
1998年 趣味で友人たちと組んたバンドで歌っていたところを、吉本興業が運営していたコミュニティーラジオ「YES-fm」のプロデューサーに「歌は全然イケてないけど、歌と歌の間のMCが最高におもろいし、声がいい!」とスカウトされ、突如ラジオDJ としてデビューする。
1999年~2000年 大阪のFM802でミュージシャンの番組アシスタントを経験後、FM大阪でレギュラー番組、名古屋のZIP-FMのオーディションで優勝しレギュラー番組を獲得など、音楽好きがこうじてデビュー直後から次々と番組が決まる。
その後、大阪を中心にFM大阪、FM802(大阪)、ZIP-FM(名古屋)、東京FM系列全国ネットなどで15年以上にわたりレギュラー番組を担当、テレビ番組出演や、イベントMC、CM・番組ナレーションなど仕事の幅は広がり、多忙を極める。
タレントとしての仕事がどんどん増える一方、忙しくて満足に筆を持つことすらできない状況に悩み続ける。
そして2014年、画家としての活動に専念するため、関西の主要レギュラー番組を全て辞め、FM大阪の30分間の収録番組だけを持って上京。
その後インターナショナルアートフェスティバルファイナリストとしてニューヨークで作品が展示されるなど、鮮やかな色遣いと、優美で繊細な線、独特な感性から生み出される作品は国内外で高く評価される。
また、一度は手放してしまった声の仕事も、依頼が後をたたず、東京のラジオ局でのDJの他、海外のラグジュアリーコスメブランドのCMナレーションや、国内を代表するアーティストのPVナレーションを担当するなど精力的に活動。
現在は東京で画家RIO UMEZAWAとして国内外で活躍しながら、ラジオDJやイベントMC、ナレーションの仕事も続け、コミュニケーション・話し方講師、アートセラピストとしても活動を続けている。
▶オフィシャルサイト
アーカイブ配信 パーソナリティ紹介
土橋一夫(どばし かずお)
●テイチク等を経て(有)シャイグランス代表となり『Groovin'』を創刊、また"Surf's Up Design"を設立しアート・ディレクターとしてジャケットや書籍等を多数手掛ける。ディレクターとしては杉真理、村田和人、玉城ちはる等の新作、細野晴臣、伊藤銀次、杉真理、須藤薫、村田和人、フィル・スペクター関連やA&M等の再発を担当。著書に『ジャケガイノススメ』、編・監修書に『ザ・ビーチ・ボーイズ・ダイアリー』等がある。K-MIX「ようこそ夢街名曲堂へ!」のパーソナリティ/構成を担当中。FLY HIGH RECORDS主宰。
能地祐子(のうじ ゆうこ)
●東京生まれ。大学時代から音楽ライターの仕事を始め、現在に至る。音楽誌を中心に、ロックからJ-POP、アイドル歌謡までジャンル問わず評論、紹介記事を執筆中。音楽以外の趣味は、野球観戦。