ラジオ|アーカイヴ配信|伊藤銀次のPOP FILE RETURNS

第111回「Tint/大貫妙子」特集その2~お客さんは一番の演出家編~
ゲスト:大貫妙子

会員限定

2015.6.19




放送後記 from 能地祐子
 先週にひき続き、今週も大貫妙子さんをゲストにお迎えしました。番組をお手伝いさせていただくようになって早半年あまりのワタクシですが、今回は『POP FILE RETURNS』という番組の奥深さをあらためて思い知った次第です。だって、いきなりオープニングからえんえん麻雀の話ですよ。大貫妙子さんといきなり麻雀の話から始める番組なんて、他にあるでしょうか。というわけで、最初から最後まで『POP FILE RETURNS』ならではの楽しいトークてんこもりです。若かりし頃、銀次さんや大貫さんや坂本龍一さんや山下達郎さんが雀卓を囲んでいたというエピソード! これはもう、日本語のロック史を映画化するなら絶対に入れてほしい場面だなぁと思ってしまいました。大貫さんも「こんな話でいいの?」とおっしゃりながら、にこにこ楽しそうに銀次さんとの昔話に花が咲きます。昔話だけではなく、最近、銀次さんが初めてのジャズ・ライヴを体験した話題や、もちろん先週に続いて大貫さんが小松亮太さんと作った新作『Tint』のエピソードもたっぷり。
 かれこれ40年近い音楽仲間どうしならではの会話はとっても楽しくて、飾り気なく素直で、笑いにあふれていて。だけどそれだけではなく、同じ時代を生きてきた音楽家だからこそわかりあえる音楽への深く真摯な想いが言葉の端々から伝わってきます。麻雀の話題から大貫さんが続けている稲作の話まで音楽以外のお話もたくさん飛び出しましたが、すべてのことが大貫さんの音楽づくりにつながっているような気がしました。銀次さんもそうですけれど、さまざまなことに興味を広げながらも根底にはいつも音楽家としての視点があるんだなぁと、そんなことも感じました。


《銀次のオススメ》では、'雨'をテーマにしたJ-POPコンピレーションを。銀次さんも大貫さんも雨をテーマにした曲がたくさん発表されていますよね。今回ご紹介したアルバム収録曲以外にも、この季節、みなさんがお好きな雨の歌を思い出して聴き返してみるのも楽しいのではないでしょうか。ここで大貫さんが教えてくださった「憂鬱な雨が楽しくなる裏技」(!?)は、みなさまもぜひいちどお試しを。私、ちょっと試してみました。ホントに、イヤな雨がちょっと楽しくなりましたよ!


 番組では、皆さまからのメッセージをお待ちしております。ご意見、お聞きになってのご感想、こんなゲストを呼んでほしいというリクエストなどなど、何でもけっこうです。よろしくお願いします。みなさまの声が銀次さん、スタッフ一同の励みになります! このページのメッセージフォームからお送りいただけると幸いです。
 次回は久々、8月にアルバム『SYMPHONY#10』30周年記念盤をリリースする杉真理さんがゲストに来てくださいます。銀次さんとはライヴでの共演も多い杉さん、きっとスタジオでも………………ご期待ください!



●次回予告
2015年6月26日更新予定
第112回「SYMPHONY #10/杉真理」特集その1
~今年も再現ライブやります編~
ゲスト:杉真理



伊藤銀次のPOP FILE RETURNSへのご意見、ご希望

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出演者プロフィール

伊藤銀次

伊藤銀次(いとう ぎんじ)

●1950年12月24日、大阪府生まれ。'72年にバンド“ごまのはえ”でデビュー。その後ココナツバンクを経て、シュガー・ベイブの'75年の名盤 『SONGS』(「DOWN TOWN」は山下達郎との共作)や,大瀧詠一&山下達郎との『NIAGARA TRIANGLE VOL.1』('76年)など,歴史的なセッションに参加。'77年『DEADLY DRIVE』でソロ・デビュー。以後、『BABY BLUE』を含む10数枚のオリジナル・アルバムを発表しつつ、佐野元春、沢田研二、アン・ルイス、ウルフルズなど数々のアーティストをプロデュース。『笑っていいとも』のテーマ曲「ウクウキWATCHING」の作曲、『イカ天』審査員など、多方面で活躍。
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RIO

RIO(リオ)

●1974年三重県津市生まれ。
アートが好きな父親の影響を受け、3歳から地元の作家 大浦峰郎氏 のもとで水彩画や工作、油彩を学び、次第に画家を志すようになる。
1989 年、本格的に絵画を学ぶ為、中学卒業後単身渡米、アメリカの芸術高校、芸術大学を経て1995年帰国。
1998年 趣味で友人たちと組んたバンドで歌っていたところを、吉本興業が運営していたコミュニティーラジオ「YES-fm」のプロデューサーに「歌は全然イケてないけど、歌と歌の間のMCが最高におもろいし、声がいい!」とスカウトされ、突如ラジオDJ としてデビューする。
1999年~2000年 大阪のFM802でミュージシャンの番組アシスタントを経験後、FM大阪でレギュラー番組、名古屋のZIP-FMのオーディションで優勝しレギュラー番組を獲得など、音楽好きがこうじてデビュー直後から次々と番組が決まる。
その後、大阪を中心にFM大阪、FM802(大阪)、ZIP-FM(名古屋)、東京FM系列全国ネットなどで15年以上にわたりレギュラー番組を担当、テレビ番組出演や、イベントMC、CM・番組ナレーションなど仕事の幅は広がり、多忙を極める。
タレントとしての仕事がどんどん増える一方、忙しくて満足に筆を持つことすらできない状況に悩み続ける。
そして2014年、画家としての活動に専念するため、関西の主要レギュラー番組を全て辞め、FM大阪の30分間の収録番組だけを持って上京。
その後インターナショナルアートフェスティバルファイナリストとしてニューヨークで作品が展示されるなど、鮮やかな色遣いと、優美で繊細な線、独特な感性から生み出される作品は国内外で高く評価される。
また、一度は手放してしまった声の仕事も、依頼が後をたたず、東京のラジオ局でのDJの他、海外のラグジュアリーコスメブランドのCMナレーションや、国内を代表するアーティストのPVナレーションを担当するなど精力的に活動。
現在は東京で画家RIO UMEZAWAとして国内外で活躍しながら、ラジオDJやイベントMC、ナレーションの仕事も続け、コミュニケーション・話し方講師、アートセラピストとしても活動を続けている。
▶オフィシャルサイト

アーカイブ配信 パーソナリティ紹介

土橋一夫(どばし かずお)

●テイチク等を経て(有)シャイグランス代表となり『Groovin'』を創刊、また"Surf's Up Design"を設立しアート・ディレクターとしてジャケットや書籍等を多数手掛ける。ディレクターとしては杉真理、村田和人、玉城ちはる等の新作、細野晴臣、伊藤銀次、杉真理、須藤薫、村田和人、フィル・スペクター関連やA&M等の再発を担当。著書に『ジャケガイノススメ』、編・監修書に『ザ・ビーチ・ボーイズ・ダイアリー』等がある。K-MIX「ようこそ夢街名曲堂へ!」のパーソナリティ/構成を担当中。FLY HIGH RECORDS主宰。

能地祐子(のうじ ゆうこ)

●東京生まれ。大学時代から音楽ライターの仕事を始め、現在に至る。音楽誌を中心に、ロックからJ-POP、アイドル歌謡までジャンル問わず評論、紹介記事を執筆中。音楽以外の趣味は、野球観戦。