ラジオ|アーカイヴ配信|伊藤銀次のPOP FILE RETURNS

第108回「大澤誉志幸」特集その1~荷物の多い渡り鳥編~
ゲスト:大澤誉志幸

会員限定

2015.5.29




放送後記 from 能地祐子
 これまで銀次さんがギタリスト、アレンジャー、プロデューサー、そしてソロ・アーティストとして関わってきた様々な方たち。我々リスナーも、その作品やステージでのパフォーマンスやインタビュー記事などを通して「銀次さんとは気心知れた間柄なんだなぁ」ということは知っていたりするのですが。実際にご本人どうしがお話をするところを見る機会は滅多にないわけです。この番組で銀次さんとゲストが楽しげに語り合う様子を横で眺めながら、言葉の端々に長い友情あってこその深みを感じたり、ちょっとしたひと言から相手への深いリスペクトが伝わってきたり…という、トークの内容とはまた別の“空気感”の心地よさを感じていることが多いんです。そういう“言葉”のセッションならではの新鮮な楽しさ、みなさんも味わっておられるのではないでしょうか。

 今週、来週のゲスト・大澤誉志幸さんも、銀次さんとは古い古い音楽仲間。大澤さんがソロ・デビュー前に活動していたバンド、クラウディ・スカイのライヴもご覧になっているという銀次さん。さーすがキャリア長いです(笑)。実際に会ってお話をするのは本当に久々だったとのことですが、そうとは思えぬリラックス・ムードの中で楽しいお話をたっぷり聞かせていただきました。大澤さんは、この放送の配信日翌日(5月30日)から恒例の弾き語り“渡り鳥ツアー”が始まります。その土地の名所や美味しいものを楽しんだり、移動の合間に温泉でリフレッシュしたり……。バンドを率いてあわただしく全国を飛び回っていた頃には経験したことのない、自分自身もじっくりと旅を楽しみながら各地を歌って回るツアーをやってみたい。そんな思いつきから始めたところ、今ではすっかり恒例になってライブ本数もどんどん増えているとか。銀次さんも、ギター1本で初めて全国弾き語りツアーに出ることを決意した時のことを話してくださいました。弾き語りってバンドより人数も機材も少ないけれど、それだけに自分ひとりがすべての役割を担ってすべてを表現していかなければならない“総合芸術”なんですね。バンドと弾き語り、両方を知り尽くしたお二人が語る弾き語りの極意には深く頷くばかりでした。

 今回は“渡り鳥ツアー”の予告編も兼ねて(?)、大澤さんからスタジオ・ライブのプレゼント! 弾き語りバージョンでの「その気×××」。いやぁ、もう、これは絶対に絶対にお聞き逃しなく!です! ジョアン・ジルベルトばりのグルーヴィーなボサノヴァ・ギターで聴かせる大澤メロディの魅力、堪能してください。これまでの旅の様子を話してくださる時も、大澤さんの表情がとても嬉しそうになるのが印象的だったのですが。ご自身が旅を楽しんでいる日々が、そこで演じられる音楽にも反映されているんだろうなと思いました。みなさんのお近くにオオサワ渡り鳥が飛来する機会がありましたら、これはぜひぜひナマで体験されることをオススメします。渡り鳥だけに、間近で聴く歌とギターの贅沢な響きはトリハダものです!

《銀次のオススメ》では、公開中の映画『イニシエーション・ラブ』のコンピレーションをご紹介しました。映画の舞台となる80年代のヒット曲がみっちり詰まった2枚組。映画での使用曲だけでなく、監督の堤幸彦さん監修による80年代の名曲たちがこれでもかと詰め込まれています。大澤さんの「そして僕は途方にくれる」も収録されています。80年代のファッションを思い出すと太眉毛で肩パッドとか、ものすごく遠い昔のことに感じられるのですが。好きだった曲の場合、20年以上前の曲でも時の経過を感じさせない新鮮さがあるのはなぜなんでしょうね。やっぱり、音楽の力ってすごい。

 番組では、皆さまからのメッセージをお待ちしております。ご意見、お聞きになってのご感想、こんなゲストを呼んでほしいというリクエストなどなど、何でもけっこうです。よろしくお願いします。みなさまの声が銀次さん、スタッフ一同の励みになります! このページのメッセージフォームからお送りいただけると幸いです。次回も引き続き、大澤誉志幸さんをお迎えしてお送りします。お話は、おふたりのルーツをさかのぼり…さらに深く濃く広がってゆきます。そして次回も、ずぇーったいに聞き逃せない激レア・プレミアムなスタジオ・ライブがありますよ。どうぞお楽しみに!



●次回予告
2015年6月5日更新予定
第109回「大澤誉志幸」特集その2
~銀次、佐野、ジュリーと4人で編~
ゲスト:大澤誉志幸



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出演者プロフィール

伊藤銀次

伊藤銀次(いとう ぎんじ)

●1950年12月24日、大阪府生まれ。'72年にバンド“ごまのはえ”でデビュー。その後ココナツバンクを経て、シュガー・ベイブの'75年の名盤 『SONGS』(「DOWN TOWN」は山下達郎との共作)や,大瀧詠一&山下達郎との『NIAGARA TRIANGLE VOL.1』('76年)など,歴史的なセッションに参加。'77年『DEADLY DRIVE』でソロ・デビュー。以後、『BABY BLUE』を含む10数枚のオリジナル・アルバムを発表しつつ、佐野元春、沢田研二、アン・ルイス、ウルフルズなど数々のアーティストをプロデュース。『笑っていいとも』のテーマ曲「ウクウキWATCHING」の作曲、『イカ天』審査員など、多方面で活躍。
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RIO

RIO(リオ)

●1974年三重県津市生まれ。
アートが好きな父親の影響を受け、3歳から地元の作家 大浦峰郎氏 のもとで水彩画や工作、油彩を学び、次第に画家を志すようになる。
1989 年、本格的に絵画を学ぶ為、中学卒業後単身渡米、アメリカの芸術高校、芸術大学を経て1995年帰国。
1998年 趣味で友人たちと組んたバンドで歌っていたところを、吉本興業が運営していたコミュニティーラジオ「YES-fm」のプロデューサーに「歌は全然イケてないけど、歌と歌の間のMCが最高におもろいし、声がいい!」とスカウトされ、突如ラジオDJ としてデビューする。
1999年~2000年 大阪のFM802でミュージシャンの番組アシスタントを経験後、FM大阪でレギュラー番組、名古屋のZIP-FMのオーディションで優勝しレギュラー番組を獲得など、音楽好きがこうじてデビュー直後から次々と番組が決まる。
その後、大阪を中心にFM大阪、FM802(大阪)、ZIP-FM(名古屋)、東京FM系列全国ネットなどで15年以上にわたりレギュラー番組を担当、テレビ番組出演や、イベントMC、CM・番組ナレーションなど仕事の幅は広がり、多忙を極める。
タレントとしての仕事がどんどん増える一方、忙しくて満足に筆を持つことすらできない状況に悩み続ける。
そして2014年、画家としての活動に専念するため、関西の主要レギュラー番組を全て辞め、FM大阪の30分間の収録番組だけを持って上京。
その後インターナショナルアートフェスティバルファイナリストとしてニューヨークで作品が展示されるなど、鮮やかな色遣いと、優美で繊細な線、独特な感性から生み出される作品は国内外で高く評価される。
また、一度は手放してしまった声の仕事も、依頼が後をたたず、東京のラジオ局でのDJの他、海外のラグジュアリーコスメブランドのCMナレーションや、国内を代表するアーティストのPVナレーションを担当するなど精力的に活動。
現在は東京で画家RIO UMEZAWAとして国内外で活躍しながら、ラジオDJやイベントMC、ナレーションの仕事も続け、コミュニケーション・話し方講師、アートセラピストとしても活動を続けている。
▶オフィシャルサイト

アーカイブ配信 パーソナリティ紹介

土橋一夫(どばし かずお)

●テイチク等を経て(有)シャイグランス代表となり『Groovin'』を創刊、また"Surf's Up Design"を設立しアート・ディレクターとしてジャケットや書籍等を多数手掛ける。ディレクターとしては杉真理、村田和人、玉城ちはる等の新作、細野晴臣、伊藤銀次、杉真理、須藤薫、村田和人、フィル・スペクター関連やA&M等の再発を担当。著書に『ジャケガイノススメ』、編・監修書に『ザ・ビーチ・ボーイズ・ダイアリー』等がある。K-MIX「ようこそ夢街名曲堂へ!」のパーソナリティ/構成を担当中。FLY HIGH RECORDS主宰。

能地祐子(のうじ ゆうこ)

●東京生まれ。大学時代から音楽ライターの仕事を始め、現在に至る。音楽誌を中心に、ロックからJ-POP、アイドル歌謡までジャンル問わず評論、紹介記事を執筆中。音楽以外の趣味は、野球観戦。