ラジオ|アーカイヴ配信|伊藤銀次のPOP FILE RETURNS

第92回「山口百恵」特集その1~結婚するのにどうしてウィドウ?編~
ゲスト:音楽プロデューサー 川瀬泰雄さん

会員限定

2015.2.6




放送後記 from 能地祐子
 今回は、なんと、山口百恵さん特集です! ゲストにお迎えしたのは、デビュー当時から引退まで百恵さんの音楽制作を担当されていた音楽プロデューサーの川瀬泰雄さん。銀次さんと川瀬さんが出会ったのは、わりと最近のことらしいのですが。知り合う前から、お互いの仕事は耳にして気になっていたそう。ビートルズをこよなく愛し、ロックンロールが大好きで、極上ポップスを作りあげていた…という意味では、ラジオから流れる曲を聴いただけで背後に「同じ匂い」を感じても不思議ではありませんね(笑)。さて、今回は銀次さんも私もすっかり“昭和の男子と女子”になって、わくわくしながら貴重なレコーディングのエピソードなどをあれこれ伺っちゃいました。結婚直前のアイドルが「ロックンロール・ウイドウ」という“未亡人”の歌を歌ったのはなぜか? この曲にまつわる秘話などは、ロック好きなら絶対「なるほどっ!」と膝を打つはず。スーパー・アイドルの名曲は、こんなふうに音楽への愛情あふれるスタッフあってこそ生まれるんですね。百恵さんといえば、銀次さんが手がけたアン・ルイスさんの「ラ・セゾン」の作詞者でもあります。その当時のお話なども飛び出しました!


 《銀次のオススメ》は、先日このOTONANOサイトで見つけて、私がモーレツに欲しくなってしまった通販限定6枚組ボックス・セット『歌のない流行歌150』を銀次センパイに聴いていただくことにしました。むせびなくド演歌からフォークまで幅広い選曲に、木村好夫・松本英彦という名プレイヤーの演奏。これぞ《和グルーヴ》。銀次さんも「面白いね、クラブでDJがあえてネタに使ったりするよね」と。川瀬さんはホリプロに入社早々、新人だった和田アキ子さんのR&B路線にも大きく貢献されたとか。というわけで、川瀬さんがオリジナル・バージョンを手がけた「笑って許して」のむせび泣くイージー・リスニングver.で楽しみました。私事になりますが、これ、お買い上げ決定です(笑)。


 番組では皆さまからのご感想、ご意見、ゲストや企画へのリクエストなどなどをお待ちしています。この番組ホームページ上のメールフォームからお送りいただけますので、一言メッセージだけでもお気軽にお送りくださいね。
 「最近は、どこを向いても、中高年をターゲットにした『大人の…』が氾濫し『本当の大人はこんな物求めちゃいない』と内心思いながら、いささかうんざりしておりました。そんな音楽好きの普通の大人が、安心して拝聴出来る番組に、また一つ出会う事が出来ました。有難うございます」(ラジオネーム・もずくさん)という、嬉しいお言葉もいただきました。先週はニュー・オーリンズ・ピアノを熱く語り、今週は百恵さんのヒット曲で盛り上がり……という“幅”は銀次さんの番組ならではだなぁ、と、今回しみじみ思いましたし。この“幅”を楽しめちゃうのは“大人の音楽ファン”ならではの特権だな、とも思いました(手前味噌ですが、自分も含めて)。
 次回も引き続き、川瀬泰雄さんをゲストにお迎えします。どうぞお楽しみに。



伊藤銀次のPOP FILE RETURNSへのご意見、ご希望

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出演者プロフィール

伊藤銀次

伊藤銀次(いとう ぎんじ)

●1950年12月24日、大阪府生まれ。'72年にバンド“ごまのはえ”でデビュー。その後ココナツバンクを経て、シュガー・ベイブの'75年の名盤 『SONGS』(「DOWN TOWN」は山下達郎との共作)や,大瀧詠一&山下達郎との『NIAGARA TRIANGLE VOL.1』('76年)など,歴史的なセッションに参加。'77年『DEADLY DRIVE』でソロ・デビュー。以後、『BABY BLUE』を含む10数枚のオリジナル・アルバムを発表しつつ、佐野元春、沢田研二、アン・ルイス、ウルフルズなど数々のアーティストをプロデュース。『笑っていいとも』のテーマ曲「ウクウキWATCHING」の作曲、『イカ天』審査員など、多方面で活躍。
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RIO

RIO(リオ)

●1974年三重県津市生まれ。
アートが好きな父親の影響を受け、3歳から地元の作家 大浦峰郎氏 のもとで水彩画や工作、油彩を学び、次第に画家を志すようになる。
1989 年、本格的に絵画を学ぶ為、中学卒業後単身渡米、アメリカの芸術高校、芸術大学を経て1995年帰国。
1998年 趣味で友人たちと組んたバンドで歌っていたところを、吉本興業が運営していたコミュニティーラジオ「YES-fm」のプロデューサーに「歌は全然イケてないけど、歌と歌の間のMCが最高におもろいし、声がいい!」とスカウトされ、突如ラジオDJ としてデビューする。
1999年~2000年 大阪のFM802でミュージシャンの番組アシスタントを経験後、FM大阪でレギュラー番組、名古屋のZIP-FMのオーディションで優勝しレギュラー番組を獲得など、音楽好きがこうじてデビュー直後から次々と番組が決まる。
その後、大阪を中心にFM大阪、FM802(大阪)、ZIP-FM(名古屋)、東京FM系列全国ネットなどで15年以上にわたりレギュラー番組を担当、テレビ番組出演や、イベントMC、CM・番組ナレーションなど仕事の幅は広がり、多忙を極める。
タレントとしての仕事がどんどん増える一方、忙しくて満足に筆を持つことすらできない状況に悩み続ける。
そして2014年、画家としての活動に専念するため、関西の主要レギュラー番組を全て辞め、FM大阪の30分間の収録番組だけを持って上京。
その後インターナショナルアートフェスティバルファイナリストとしてニューヨークで作品が展示されるなど、鮮やかな色遣いと、優美で繊細な線、独特な感性から生み出される作品は国内外で高く評価される。
また、一度は手放してしまった声の仕事も、依頼が後をたたず、東京のラジオ局でのDJの他、海外のラグジュアリーコスメブランドのCMナレーションや、国内を代表するアーティストのPVナレーションを担当するなど精力的に活動。
現在は東京で画家RIO UMEZAWAとして国内外で活躍しながら、ラジオDJやイベントMC、ナレーションの仕事も続け、コミュニケーション・話し方講師、アートセラピストとしても活動を続けている。
▶オフィシャルサイト

アーカイブ配信 パーソナリティ紹介

土橋一夫(どばし かずお)

●テイチク等を経て(有)シャイグランス代表となり『Groovin'』を創刊、また"Surf's Up Design"を設立しアート・ディレクターとしてジャケットや書籍等を多数手掛ける。ディレクターとしては杉真理、村田和人、玉城ちはる等の新作、細野晴臣、伊藤銀次、杉真理、須藤薫、村田和人、フィル・スペクター関連やA&M等の再発を担当。著書に『ジャケガイノススメ』、編・監修書に『ザ・ビーチ・ボーイズ・ダイアリー』等がある。K-MIX「ようこそ夢街名曲堂へ!」のパーソナリティ/構成を担当中。FLY HIGH RECORDS主宰。

能地祐子(のうじ ゆうこ)

●東京生まれ。大学時代から音楽ライターの仕事を始め、現在に至る。音楽誌を中心に、ロックからJ-POP、アイドル歌謡までジャンル問わず評論、紹介記事を執筆中。音楽以外の趣味は、野球観戦。