2022年4月号|特集 『NIAGARA TRIANGLE VOL.2』

【Part3】曽我部恵一が語る『NIAGARA TRIANGLE VOL.2』

会員限定

インタビュー

2022.4.12

インタビュー・文/北沢夏音

写真/石垣星児

大滝さんの1stは『タクシードライバー』で流れるジャクソン・ブラウンの感覚に近い


【Part2】からの続き)

――曽我部くんの「大滝詠一体験」は、逆にリアルタイムじゃない分、強烈だったのかな?

曽我部恵一 うん。それまでは「A面で恋をして」の人だと思ってたから。なんて言えばいいのかな、「それはぼくぢゃないよ」に象徴される、ドメスティックかつメロウで、文学的だけどすごく情緒がある青年シンガー、というふうには思っていなかった。だから、(日本のロックで)初めてそういう人を発見したっていう感じ。商業的な歌手というのじゃなくて、でも(年齢の割に)すごく成熟した人。演歌でも歌謡曲でもなく……。



曽我部恵一(そかべ・けいいち)

●1971年8月26日生まれ。香川県出身。90年代初頭よりサニーデイ・サービスのヴォーカリスト/ギタリストとして活動を始める。'95年に1stアルバム『若者たち』を発表。'01年にはNY同時多発テロに触発され制作されたシングル「ギター」でソロ・デビューも果たす。'04年、自主レーベル「ROSE RECORDS」を設立。以後、サニーデイ・サービス/ソロと並行し、プロデュース・楽曲提供・映画音楽・CM音楽・執筆・俳優など、形態にとらわれない表現を続けている。
http://www.sokabekeiichi.com/
http://rose-records.jp/