2022年4月号|特集『NIAGARA TRIANGLE VOL.2』

『VOL.2』全曲解説❶「A面で恋をして」 feat.佐野元春・杉真理・大滝詠一

解説

2022.4.1


Track❶
「A面で恋をして」 feat.佐野元春・杉真理・大滝詠一
(作詞:松本隆 作曲:大瀧詠一)

2022年最新リマスタリングでくっきりと浮かびあがる三者三様の個性の違い。

アルバムに先駆けシングル発売された新ナイトラのお披露目曲。作者・大滝が下敷きにしたのは50年代ロックンロールのオリジネイター、バディ・ホリーの影響が色濃い曲調と、60年代米ポップスを象徴する奇才プロデューサー、フィル・スペクターの“音壁”サウンド。70年代を通してその両者を研究し尽くした大滝が、80年代、佐野と杉という後輩を引き連れて融合してみせた傑作だ。50年代から80年代までが有機的に絡み合う珠玉のポップワールド。ホリーをマネたしゃっくり唱法、スペクター的ストリングス、飛び交う効果音…多彩なアイディアがおもちゃ箱をひっくり返したように次々出現。が、そのすべてに意味がある。めくるめく3ミニッツ・オブ・パラダイスのお手本だ。佐野のやんちゃな少年っぽさ、杉のアイドル的な甘酸っぱさ、そして年長者ならでは、大滝の余裕の佇まい。かつて、この曲においては融合しすぎて聴き分けづらい……とも言われた三者三様の個性の違いも、最新リマスタリングでくっきり浮かびあがる。

文/能地祐子


アナログ・シングル
ナイアガラ・トライアングル(佐野元春・杉真理・大滝詠一)
「A面で恋をして」

1981年10月21日発売



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『NIAGARA TRIANGLE VOL.2 40th Anniversary Edition』