2022年4月号|特集『NIAGARA TRIANGLE VOL.2』

『VOL.2』を読み解く16枚のアルバム 第1回:竹内まりや『BEGINNING』

レビュー

2022.4.1


竹内まりや
『BEGINNING』
1978年11月25日発売

1. グッドバイ・サマーブリーズ
2. 戻っておいで・私の時間
3. 夏の恋人
4. 輝くスターリー・ナイト
5. 目覚め
6. ジャスト・フレンド
7. 突然の贈りもの
8. おかしな二人
9. ムーンライト・ホールド・ミー・タイト
10. サンタモニカ・ハイウェイ
11. すてきなヒット・ソング

ドリーミーでノスタルジックなメロディーに歌謡色を一滴加えたデビュー作

『NIAGARA TRIANGLE VOL.2』に収録された「ガールフレンド」の元となった杉真理による書き下ろし曲「目覚め」を含む、竹内まりやの1stアルバム。杉と竹内は大学時代の音楽サークル仲間でもあり、お互いの志向を理解し合う仲。同時代の米国産MORポップスに通じるドリーミーでノスタルジックなメロディーに歌謡色を一滴。これがアメリカ帰国子女のキャンパス・アイドル歌手としてデビューした竹内のキャラクターにみごとフィットしている。録音はLAで行われ、リー・リトナー(ギター)、ジム・ケルトナー(ドラムス)、マイク・ポーカロ(ベース)など凄腕ミュージシャンが大勢参加。アル・キャップスが手掛けたアレンジも、メロディーの輪郭を引き立てるごく実直なもの。林哲司、山下達郎、大貫妙子、加藤和彦らが提供した他曲も聴きものだが、のちに花開くシンガー・ソングライターとしての才能を予見させる自作曲「すてきなヒット・ソング」もいい。

文/柴崎祐二

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