連載|伊波真人のシティポップ短歌

今月のお題「吉田美奈子/ LET’S DO IT -愛は思うまま-」

2026.9.16

今月のお題

吉田美奈子 / LET’S DO IT -愛は思うまま-1978年


アルファレコード移籍第一弾、通算6作目となるアルバム。ジーン&ビリー・ペイジのプロデュースにより、ロサンゼルスのフィルムウェイズ・ハイダー・スタジオでレコーディングが行われた。ただ、この制作スタイルは本人の意向ではなく、プロデューサーの村井邦彦がジーン・ペイジと契約し、そこに彼女を当てはめたということらしい。ただ、きらびやかなストリングスが入っているとはいえ、事前に日本のミュージシャンを集めて行ったアレンジが踏襲されている。表題曲「愛は思うまま」や「愛の炎」のようなソウル/ディスコ色が濃いナンバーのほか、崇高な印象の「時よ」など名曲が揃った作品だ。

空気まで踊ってるよう見えたのは 恋の盛りのなかにいたから空気まで踊ってるよう見えたのは 恋の盛りのなかにいたから




伊波真人(いなみ・まさと)

歌人。1984年、群馬県高崎市生まれ。早稲田大学在学中に短歌の創作をはじめる。2013年、「冬の星図」により角川短歌賞受賞。雑誌、新聞を中心に短歌、エッセイ、コラムなどを寄稿。ポップスの作詞家としても活動中。ラジオ、トークイベントへの出演なども行う。音楽への親しみが深く、特にシティポップ、AORの愛好家として知られる。著書に、歌集『ナイトフライト』など。2026年6月に第二歌集『ブルーアワー』を刊行。本連載をまとめた書籍『シティポップ短歌』(遊泳舎)も好評発売中。

『シティポップ短歌』