2026年7月号|特集 渡辺美里
③BREATH|渡辺美里 全オリジナル・アルバム
レビュー
2026.7.3
文/油納将志

渡辺美里
『BREATH』
1987年7月15日発売
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01. Boys Cried(あの時からかもしれない)
02. Happy Together
03. It’s Tough
04. Milk Hallでおあいしましょう
05. Breath
06. Richじゃなくても
07. Born To Skip
08. Here Come The Sun(ビートルズに会えなかった)
09. Pajama Time
10. 風になれたら
等身大の感情と言葉を武器に“深く息を吸い込んだ”3rd
「My Revolution」で時代の頂点に立ち、続く2枚組大作『Lovin’ you』で自身を巡る時代の狂騒を力強く受け止めてみせた渡辺美里が、3作目で選んだのはさらなる拡大路線ではなかった。本作は、吉田拓郎の「どうしてこんなに悲しいんだろう」に触発された瞬間から、その制作の歯車が動き出したという極めて誠実な一作だ。渡辺自身が当時語ったように、本作のテーマは“外向きのガンバロウ!ではなく、内なる私的革命”。21歳を迎えたばかりの表現者が、自らの内面へ深く潜り込むことを決意した、キャリアの真の意味での転換点である。
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