2026年6月号|特集 THE MODS

【Part6】新生モッズで駆け抜けた2000年代|THE MODSストーリー ~45 Years~

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解説

2026.6.26

文/本田隆


【Part5】からの続き)

闇を突き抜けたモッズはこれからもステージに立ち続けるだろう。


 2009年、加入当時23歳という若きドラマー佐々木周が加入した新生THE MODS(以下:モッズ)は、年明早々、「NEW BLEED vol.1」の配信をスタートさせた。これはモッズとして初の試みであるデジタル配信のリリースだった。「激しい雨が」「バラッドをお前に」「SHE’S THE C」、「GO-STOP BOOGIE」という初期のモッズを語る上で欠くことのできない4曲が新たなドラマーを迎え入れ、新たにレコーディングされたものがドロップされたのだ。森山の憂いを帯びた歌声が楽曲の世界観をさらにクリアにした「バラッドをお前に」をはじめ、新たなアレンジが施されたそれぞれの楽曲は時代を超えた普遍性を纏いファンの元に届けられた。


2009年頃のTHE MODS


 さらに3月からレコーディングが開始されたリメイク・アルバム『Gang Rocker…If』が6月3日にリリース。’83年にリリースされたミニ・アルバム『GANG ROCKER』が、もしフル・アルバムだったら? というコンセプトの元に制作されたアルバムだ。当時収録されていた「GANG ROCKER」、「BLUE RESISTANCE」、そして『GANG ROCKER』レコーディング中のロンドンで曲が書き上げられた「GUNS IN THE JAIL」(註:’84年『JAIL GUNS』収録)のよりハイエナジーなサウンドリメイクは、バンドの状況がいかに良好かということを感じさせてくれた。さらに「シャレたクツの下」のような政治状況に対する疑問をテーマしたプロテストソングも収録し、新生モッズもこれまでの変わらずに時代を映す鏡であることを強烈にアピール。


THE MODS
『Gang Rocker…If』

2009年6月3日発売


 同月19日からは、このアルバムを引っ提げた全国ツアー〈SCRAMBLE TOUR 2009『GANGWAY』〉が岡山からスタート。この時のセットリストは’83年の『GANG ROCKER』リリース時を意識したものだった。そこには新たなドラマーを迎え入れ原点回帰するという思惑もあっただろう。さらに9月にはデジタル配信の第2弾『NEW BLEED vol.2』が解禁。こちらでは、「LOOSE GAME」をはじめとする90年代の名曲4曲をリメイク。Vol. 1、Vol. 2ともにitunesストアのチャートでは、ロック部門の1位を獲得している。


THE MODS
「NEW BLEED vol.2」

2009年9月2日発売


 9月からは佐々木加入後の第3弾フル・アルバム『SHOTGUN SQUALL』のレコーディングがスタート。翌’10年1月20日にリリースされた本作は、前作『Gang Rocker…If』のリリースから7か月後という短いインターバルだったが、躍動感あふれるグルーヴ、ロックンロール本来の持ち味であるスリリングさを体現しながら、同時に希望を漲らせた楽曲が目立つのが特徴だ。2曲目に収録されている「Let's Gamblin' Time」では、「ピンチの数だけチャンスも転がる / 終わりの鐘はまだ鳴らない」と歌う。これは、新生モッズとして充実した1年間の手応えを表しているようにも感じる。このように良好な状態でデビュー30周年のアニバーサリーイヤーでもある2011年を迎えることになる。


THE MODS
『LIKE OLD BOOTS』

2011年1月19日発売


 ’11年の年明け早々にはアルバム『LIKE OLD BOOTS』をリリース。アルバムの最後に収録された「ROCKAWAY」で森山はこれまでの道のりを振り返り、「一度決めたら迷わずにやるんだ 夢続けるのはキツイ時代だけど」というストレートな言葉が胸に響く。そして1月30日から30周年のアニバーサリーツアー〈30 STRIKES〉が東日本(East Bound)と西日本(West Bound)に分けてスタート。しかし3月11日に起こった未曾有の災害、東日本大震災の影響により秋田、山形の公演が延期。震災の翌日の名古屋BOTTM LIME公演にはすぐさま義援金を募る募金箱が設置された。「ROCKAWAY」はこの時のモッズのアティテュードそのままを体現していた。



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