2026年6月号|特集 THE MODS

【Part2】「激しい雨が」「バラッドをお前に」……80年代の爪痕|THE MODSストーリー ~45 Years~

会員限定

解説

2026.6.5

文/本田隆


【Part1】からの続き)

80年代のパンク/ロックンロール・シーンを牽引


 1983年9月21日リリースされた「激しい雨が」がスマッシュ・ヒットを記録。カセットテープ“マクセルUD-1”のCM出演も相まって、THE MODS(以下:モッズ)の知名度がお茶の間にも浸透。アルバム『HANDS UP』のリリースを1ヶ月後に控えた同年10月10日より、全国32ヶ所を周る〈GANG TOUR〉がスタート。初日は中野サンプラザだった。このツアーのオープニングナンバーは、同アルバムの1曲目に収録されている「KID WAS…(HANDS UP) 」。当時ロンドンのアンダーグラウンドで新たな潮流として盛り上がりを見せていたカウ・パンクの影響を見せながらウエスタン・ムービーの世界観を体現させたオープニングは、これまでの日本のロック・バンドが描くことのなかった独自性の高いものだった。この日のライヴの模様は、FM東京(現:TOKYO FM)系列で全国に中継された。


THE MODS
『HANDS UP』

1983年11月21日発売


 〈GANG TOUR〉で数曲が披露されたアルバム『HANDS UP』は、土屋昌巳とタッグを組んだサード・アルバム『LOOK OUT』の手法を礎にしながら、セルフ・プロデュースで、より強固なモッズ・ワールドを確立させている。ロカビリー、レゲエ、ブリテッシュ・ビートなど多彩なエッセンスを凝縮させながら、アスファルト・ジャングルを生き抜くガンマンのようなタフさが感じ取れる傑作だ。このアルバムは翌年にゴールドディスクを獲得。そして、この〈GANG TOUR〉を総括する〈GANG TOUR SPECIAL “HANDS UP”〉が12月17日に後楽園球場特設テントにて開催。前売りチケットにはマクセルのカセットテープが付録になっていた。カセットには、メンバー4人の肉声と『HANDS UP』収録曲「ブルースに溢れて」のラフミックスが収録されていた。5500人の観客と向き合ったこの日の熱狂的なパフォーマンスは映像作品『HANDS UP(I CROWNS)』(註:2006年にDVDとしてリイシュー)としても発売されている。



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