2026年5月号|特集 PUFFY

【Part2】PUFFYスペシャル・ロングインタビュー

会員限定

インタビュー

2026.5.12

インタビュー・文/大谷隆之


【Part1】からの続き)

何年たっても難しい。出だしからキーが高くて、歌っている間ずっと踏ん張っている。(吉村由美)


── 100万枚を超える大ヒットとなったファーストシングル「アジアの純真」。この曲の第一印象は覚えていますか?

大貫亜美 最初、私たちはそれがシングル候補だと知らされていなくて。純粋のアルバム『amiyumi』に入る曲の1つとして聴いた気がしますね。たしか、その時点ではまだ(井上)陽水さんの歌詞もなかったよね?

吉村由美 うん。(奥田)民生さんの鼻歌だけ入っている仮の音源だった。いつものように歌メロが「♪ハハン、ハンハン」みたいな脱力系のハミングになっているやつですね。その印象が強かったので、陽水さんのお名前が出たときは「へええ、そうなんだ……」と意外に思った記憶があります。

── 1965年生まれの民生さんと、1948年生まれの陽水さん。日本のポップス界を代表する才能2人による世代を超えた共作が話題になりました。ちなみに民生さんの回想によれば、陽水さんはまさにお2人が聴いた鼻歌からあの歌詞をインスパイアされたそうで……。

吉村由美 みたいですね。あの2人にしかわからない心のキャッチボールというか。

大貫亜美 周りのスタッフさんたちもみんな「シングルはやっぱこれだよね」みたいに盛り上がっていましたよ。でも正直、私は全然ピンときてなかったんです。完パケ音源を聴いても、せいぜい「ヘンテコな言葉が並んだ面白い曲だなぁ」ぐらいの感じで。何なら心の中ではずっと「でも、ちょっとシングル向きじゃないよね」と思っていたという(笑)。まあ、さすがに人前では言いませんでしたけど。

吉村由美 ほんと、若さって恐ろしいです(笑)。ポッと出の新人に陽水さんが詞を付けてくださることの意味とか、自分たちのありえないラッキーさとか、2人とも全然わかってなかった。今こうやって話していても申し訳ない気分が込み上げてきます。あの頃はとにかく無知で、何を言われても「ふーん、そういうもんか」「はいー、わかりました」と受け容れる感じだったので。

大貫亜美 しかも私、レコーディングの当日はひどい風邪をひいていたんですよ。だから心のどこかに「あれってベストコンディションじゃないですけど、大丈夫ですかね?」という言い訳っぽい気持ちもあって。




●PUFFY (パフィー)
大貫亜美と吉村由美の2人組。1996年、奥田民生プロデュースによるシングル「アジアの純真」でPUFFYとしてデビュー。その後、「これが私の生きる道」「サーキットの娘」「渚にまつわるエトセトラ」etc と次々にヒットを連発。全米NO.1アニメチャンネルである「カートゥーン・ネットワーク」にて、彼女たちを主人公にしたアニメ番組「ハイ!ハイ! パフィー・アミユミ」が世界110カ国以上で放送されるなど、日本のポップ・アイコンとして、世界を舞台に活動中。

Official Website : https://puffy.jp/
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