2026年2月号|特集 ドラマの劇伴
【大河ドラマ】最新作『豊臣兄弟!』を手がける時代の逸材・木村秀彬|Dramaticが止まらない
解説
2026.2.26
文/鳥居真道

現代を代表する劇伴作家・木村秀彬が大河ドラマに起用される必然
現在放送中のNHK大河ドラマ第65作『豊臣兄弟!』の音楽を務めるのは木村秀彬だ。連続ドラマの劇伴で大活躍中の木村がついに連続ドラマの老舗中の老舗に大抜擢されたわけである。
大河ドラマはオープニングの映像としてタイトルバックが流れることでおなじみだ。そこで使用されるのがテーマ曲だ。それが一年にわたって、毎週お茶の間に流れるわけだから、劇伴に携わる音楽家にとっては、まさに晴れ舞台だといえる。

木村秀彬
『大河ドラマ「豊臣兄弟!」オリジナル・サウンドトラック Vol. 1』
2026年1月28日発売
『豊臣兄弟!』の音楽に起用されるまでの、木村の来歴を連続ドラマでのキャリアを中心に追ってみたい。
まず作曲家デビューするに至る道程である。高校生の頃からギターを弾いており、早稲田大学政治経済学部在学中に音楽サークルに所属し、作曲をしたり、スティーヴ・ヴァイやジョン・ペトルーシ(ドリーム・シアター)のギターをコピーしていたそうだ。大学卒業後にミュージシャンへの道を志し、アメリカ・ボストンのバークリー音楽大学に進学する。Contemporary Writing and Production(CWP)という商業音楽を中心とした作編曲、音楽制作を学ぶ学科で学んだとのことだ。
帰国後、ポップスのみならず、劇伴の分野でも第一線で活躍する髙見優のファンだったことから、音楽家のマネージメント業務を扱うMIRACLE BUSに所属する。
テレビでの劇伴の初仕事は、2012年のNTTドコモ 20周年スペシャルドラマ 夢の扉+ 特別編『20年後の君へ』(TBS)となる。こちらは2時間の単発のドラマだ。
2013年には、TBS『木曜ドラマ9』枠の『潜入探偵トカゲ』で、連続ドラマの劇伴を初めて務めた。「Undercover Agent」は13分もある大作で、プログレッシブ・メタル的な世界が展開されている。唸るエレキギターが主役を張る景気の良いトラックとなっている。
2014年には、民放ドラマの放送枠では老舗となるTBS系列「日曜劇場」で放送された『S -最後の警官-』の音楽を髙見優と共同で務めた。その後、2017年には「日曜劇場」枠の『小さな巨人』で音楽を単独で担当。警察もののドラマでヒロイックなメインテーマを提供している。
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