
HISTORY●佐野元春ヒストリー~ファクト❾2020-2025

未来のために今の夢を大切にとっておこう ── 「合言葉 - Save It for a Sunny Day」
2020年。佐野元春はデビュー40周年を迎えた。佐野がデビューした80年代、日本においては完全にサブ・カルチャーだったロックンロールというフォーマットで、これだけ充実したキャリアを築けるとは、誰も想像しなかっただろう。
しかもそれが、歌謡曲や芸能界への転身によって得られたものではなく、芸術的欲求のみを原動力に成し遂げられたこと。円熟や安定を拒否し、挑戦と発見を積み重ねた結果として到達したものであることを踏まえれば、ほとんど奇跡という言葉こそがふさわしい。活動期間の約半分を自身が主宰するインディペンデント・レーベルで展開してきた点や、2015年からの直近5年間でオリジナル・アルバム2枚とカヴァー・アルバム2枚を発表するという旺盛なクリエイティビティまでを含めれば、完全に前人未到の領域と言っていいだろう。
この華々しいアニバーサリーを祝うべく、’20年1月から多くの企画が準備されていた。
1月24日には11年ぶりの地上波のバラエティ番組への登場となるフジテレビ『ダウンタウンなう』に出演。この中で自らの名を「隼ジェット」に改名しようとしたが周囲の反対により断念したというエピソードを明かしている。
2月には、武部聡志と松任谷正隆がプロデュースを手がけるライブイベント〈SONGS & FRIENDS〉へ出演。これは“100年後も聴き続けてほしい名アルバム”を、その音楽のDNAを受け継ぐアーティストたちによって再現する企画。3回目となる作品として、’86年のアルバム『CAFÉ BOHEMIA』が選ばれた。出演はGLIM SPANKY、小坂忠、田中和将(GRAPEVINE)、堂島孝平、中村一義、山口洋(HEATWAVE)、山中さわお(the pillows)、RHYMESTER、LOVE PSYCHEDELICO、古田たかし、井上富雄、Dr.kyOn、長田進、山本拓夫を中心としたハウスバンドCafé Bohemia GRAND ROCKESTRAをバックに新鮮なパフォーマンスを展開した。そして最後に登場した佐野は「YOUNG BLOODS」「Individualists」といった代表曲を披露。スカ、ブルーアイド・ソウル、ネオアコといった、当時のメインストリームの音楽ではほとんど参照されなかった先鋭的な音楽性を再確認する場となった。
しかしこの華々しいアニバーサリー・イヤーを、人類がかつて体験したことのない黒い雲が覆う。COVID-19。いわゆる新型コロナウイルスの猛威である。2月25日に政府が発表した感染症対策の基本方針に基づき、企業にはテレワークや時差出勤が推奨され、すべての学校は一斉休校、そしてライヴ活動を含めたイベントは開催自粛が求められた。「不要不急」というキーワードの下、日本は事実上のロックダウン状態に突入。3月24日に開催される予定だった佐野の40周年アニバーサリー前夜祭〈40年目のアンジェリーナ〉、出演を予定していた〈ARABAKI ROCK FEST.20、GREENROOM FESTIVAL’20〉が次々と中止となった。影響を受けたのはライヴ活動だけではない。結成15年目を迎えた佐野元春 & ザ・コヨーテバンドにとって初のベスト・アルバム『THE ESSENTIAL TRACKS MOTOHARU SANO & THE COYOTE BAND 2005-2020』は6月に発売が予定されていたが、政府が発令した緊急事態宣言に伴い、CDショップの臨時休業が相次いでいることを踏まえ、発売を一旦停止せざるを得なかった(『MOTOHARU SANO GREATEST SONGS COLLECTION 1980-2004』と2020年10月7日に同時発売)。
佐野元春&THE HOBO KING BAND 「この道」(Social Distancing Version)
しかしそんな先の見えない状態にあっても、佐野のアクションは早かった。40周年キックオフイベントが中止となると、ジョー横溝をMCにコヨーテバンドのメンバーと共に出演する番組『MOTOHARU TV SHOW』を3月24日にYouTubeで配信。さらに4月8日にはザ・コヨーテバンドのメンバーとリモート作業でレコーディングした新曲「この道」(Social Distancing Version)を公開。MVもそれぞれの自宅で撮影した。リリースにあたり「外出を控え、距離を保ち、健康に気をつけて、支えあう。たとえ離れていても絆は壊れない。僕はそう思っている。佐野元春とコヨーテバンドはこの曲で、コロナ禍で疲れた人たちを応援します」というメッセージを発した。「いつかきっと、夢が叶うその日まで」と、「サムデイ」の翻案とも取れるフレーズで聴く者を励ます本曲は、約2年間にわたり、自由に利用、複製、改変、配布ができるパブリック・ドメインとして公開された。
MOTOHARU TV SHOW #001(2022.3.24配信)
そして4月22日には佐野元春 & ザ・コヨーテバンドのニューシングル「エンタテイメント!」を配信リリース。コロナ禍の前に書かれた痛快なロックンロールでありながら、この後の大手芸能事務所や東京五輪をめぐるエンターテインメント業界やSNS社会の混沌を予見したような鋭いダブル・ミーニングも含んだ一曲となった。
7月からは「SAVE IT FOR A SUNNY DAY」をテーマに〈佐野元春フィルム・フェスティバル〉を始動し、これまでに収録してきたアーカイヴ映像をストリーミング配信。その収益は苦境の中にあるミュージシャンやコンサート制作スタッフなど、音楽制作者の支援に充てられた。このイベントは’21年12月まで7回にわたって行われ、 第一回は『マニジュ・ツアーファイナル 東京ドームシティ・ホール』を配信した。またコロナ禍時代における新たな試みとして、キョードー関西が主催したライブ・ビューイング“LIVE INNOVATION 2020”に映像作品『佐野元春 & THE COYOTE GRAND ROCKESTRA - 35TH.ANNIVERSARY TOUR FINAL』を提供。Zepp Nambaに設置された大スクリーンと音響システムを通じて上映された。
メディアを通じたファンとの接点として、5月にはJ-WAVEで、7月からはFM COCOLOで元春レイディオ・ショーが期間限定で復活。さらに伊藤銀次がDJを務めるネットラジオ『POP FILE RETURNS』の“佐野元春40周年スペシャル”にもゲスト出演した。テレビにおいては、10月3日には9年ぶりにNHK『SONGS』にザ・コヨーテバンドと共に登場。バンドとしての活動がままならない中、9ヶ月ぶりのライヴ演奏を行い、全国のファンを元気づけた。
10月30日には、コロナ禍が明けた未来のために今の夢を大切にとっておこう、というメッセージが込められた新曲「合言葉 - Save It for a Sunny Day」をリリース。さらに12月からはコロナ禍以降初となるツアー佐野元春 & THE COYOTE BAND TOUR 2020〈SAVE IT FOR A SUNNY DAY〉を東京、神奈川、京都、大阪、名古屋で開催。多くのアーティストがライヴ活動を断念している中ではあったが、40周年を共に祝福したいファンの思い、ライヴの現場を必要とするツアー・スタッフに対する責任に応えようという意図もあったのかもしれない。感染症対策のため、収容人数は50%に制限、入口ではアルコール消毒、さらにチケットは観客自らが切り取るなど、ライヴ活動の新様式へのチャレンジとなった。シングアロングも歓声もない、これまでのライヴとは全く異なる雰囲気の中、ザ・コヨーテバンド結成15年にふさわしいセットリストで、様々な思いを抱えて集まったファンを迎えた。
佐野元春 & THE COYOTE BAND「合言葉 - Save It for a Sunny Day」
明るい兆しも見えかけた’20年の後半だったが、コロナ感染の再拡大を受け、毎年恒例のロッキング・オン主催の年末ロックフェス〈COUNTDOWN JAPAN 20/21〉は急遽中止。先が全く見通せないまま、2020年代の最初の一年が終わった。なお、一般社団法人コンサートプロモーターズ協会の調査によると、’19年には3665億円まで拡大していた国内ライヴ市場は’20年には779億円まで急減。まさに壊滅的な状態となった。
明けて’21年1月3日。朝日新聞に掲載された全面広告。佐野が高くジャンプする写真と共に 「デビュー40周年を迎えた一度きりの歴史的コンサートを開催。ふさぎこんだ魂、飛翔する準備を。コロナ禍を超えて」という言葉が躍った。’21年3月13日、日本武道館において開催される佐野元春デビュー40周年記念コンサート〈ヤァ!40年目の武道館〉の告知である。しかし、直後の1月8日から政府から二度目の緊急事態宣言が発令され、チケットの発売開始も延期されるなど、まさに綱渡りの開催となった。’11年3月に東京国際フォーラムで予定されていた30周年記念ライヴが東日本大震災によって延期・会場変更となったことが脳裏をよぎったファンも多かっただろう。しかし会場キャパシティ、収容人数、換気・消毒・検温などの厳しい感染対策防止ガイドラインを遵守した上で、佐野元春にとって65回目の誕生日となる3月13日、武道館には約5000人のファンが集まった。
佐野元春 THE COYOTE GRAND ROCKESTRA「エンタテインメント!」(2021.3.13 日本武道館)
バンドメンバーはザ・コヨーテバンドにDr.KyOn、スパム、山本拓夫、西村浩二が加わった、ザ・コヨーテ・グランド・ロッケストラ。全29曲のうち、約半分がザ・ハートランド、ザ・ホーボー・キング・バンド時代のいわゆるオールタイム・ベストの選曲。バブル崩壊、大震災、そしてコロナ禍という激動の35年をくぐり抜け、ファンと共に描いてきた軌跡。声を出せず、マスクで表情も見えない中、視線と拍手で、佐野とオーディエンスはかつて交わした約束を確かめ合った。そして選曲のもう半分は、結成15年を迎えたザ・コヨーテバンドとのコラボレーションで生まれたナンバー。20周年、30周年のライヴがそうであったように、佐野にとってアニバーサリー・ライヴとは、これから先の5年、10年に向けた決意表明の場でもある。このライヴこそが「愛が分母」「エンタテイメント!」といった最新ナンバーが新たなライヴ・アンセムとなった瞬間と言えるだろう。なおこの日のライヴの収益の一部は、コロナ禍の最前線で日々対応している医療従事者への支援に寄付された。
こうしてアニバーサリー・ライヴは無事に開催されたものの、世界的な感染拡大は止まらず。無観客で行われた東京オリンピック、厳戒態勢で行われたフジロック・フェスティバルなど、大規模イベントへの風当たりが強いままだった。しかしそれでも佐野は歩みを止めず、今できることに取り組んでいった。
6月には2週間にわたり、東京・立川市のシネマシティで、’83年の映画『FILM NO DAMAGE』を劇場用に音響調整の上で上映。11月には、東京・大阪・名古屋・横浜で〈佐野元春 & ザ・コヨーテバンド Zeppツアー2021〉を開催。県境を越えた移動が困難な中、武道館へ来られなかった地方のファンにも新旧おり混ぜたセットリストの熱演を届けた。翌年にはニューアルバムをリリースすることも予告し、40周年という節目を越えても決してロックの殿堂の中に安住しない、現役のアーティストとしての存在感を示した。
’22年2月、ロシアがウクライナへ侵攻を開始。人類が新型ウィルスと終わりの見えない持久戦を続ける中、人間による殺戮行為を始める独裁者の愚かしさによって、世界はより深い絶望と混沌の渦に放り込まれた。
その一方、3月9日、佐野が第72回芸術選奨受賞の大衆芸能部門で文部科学大臣賞を受賞するというニュースが飛び込んできた。佐野はデビューから40年以上経っても新曲リリースやライヴ活動を精力的に行っていることや、29枚組のボックスセット『MOTOHARU SANO THE COMPLETE ALBUM COLLECTION 1980-2004』(2021年6月発売)で自身の集大成を示したことが評価され受賞に至った。同年の受賞者には映画監督の濱口竜介やミュージシャンの藤井風など、第一線のクリエーターが名を連ねたことからも、佐野の近年のバイタリティにあふれた活動が評価されたことは明らかだった。「良い励みになります。これを機に“この先へもっと”進みたいです」と自らの歌詞を引用しながらコメントした。
MOTOHARU TV SHOW #002(2022.3.13配信)
そして3月13日。佐野の誕生日に生配信されたWEB番組「元春TV SHOW」において発表されたこの年のアクションプランは、まるでアニバーサリー・イヤーを仕切り直すかのような充実ぶり。
まず’09年7月から2012年12月にわたりNHKにて放送されたテレビ番組『ザ・ソングライターズ』が書籍化され、3月21日に発売。23組の日本を代表するソングライターとの対話に加え、2011年4月の元春レイディオ・ショー出演時の大滝詠一との貴重なトークも収録。書籍化にあたり佐野は「ものを創造する上での叡智が詰まった読み応えのある本だ。クリエイティブ・ライティングに興味がある人、歌を聴くのが好きな人、大事な歌を心に持っている人、今この瞬間も曲を書き続けているソングライターたちにとっては、ここから得られるものは必ずあると確信している」とコメントした。
そして年内にアルバムを2枚連続でリリースすることを宣言。その第一弾となる『ENTERTAINMENT!』が4月8日に配信リリースされた。
2022年、『ENTERTAINMENT!』『今、何処』、2タイトル連続リリース

佐野元春 & THE COYOTE BAND
『ENTERTAINMENT!』
2022年7月6日配信
本作は2019年から2021年にかけて配信リリースした「愛が分母」「この道」「エンタテインメント!」「合言葉」、そして「街空ハ高ク晴レテ」のシングルに加えて、新たに録音した5曲の全10曲を収録。コロナ禍の前後を跨いだドキュメンタリー的な側面も持つ作品となった。
’80年のデビューから、佐野は一貫して都市とそこに生きる人々の物語を描いてきた。しかし2020年代、「不要不急の外出は避ける」というフレーズの下で街から人影は消え、その存在を許されないものにされたのが、他ならぬ佐野やその仲間たち、つまり“エンタテイメント”の世界に生きる人々だった。佐野ならば、そうした事態に対する嘆きや、彼らを飲み込んだ巨大な絶望を美しく描くことも、容易いことだっただろう。しかしそんな話はテレビをつければ、またSNSを開けば、うんざりするほど転がっている。時代に充満するネガティビティは「悲しい話」の一曲に封じ込め、佐野はソングライター、ミュージシャンとしての経験と技術を、やがて必ず訪れるであろう青空に賭けた。
全般を通じて貫かれているのは、佐野とザ・コヨーテバンドが『Zooey』で獲得した、人生に対する肯定感にあふれたアンサンブルだ。ライヴでは世界中の子どもたちに聴いてほしいというMCと共に演奏される「愛が分母」の雲ひとつない軽快なスカ・ビート。空っぽの街の中でも青空と道は残されていることを歌う「街空ハ高ク晴レテ」ではファンファーレのようなオルガンが鳴り響く。
佐野元春 & THE COYOTE BAND 「街空ハ高ク晴レテ」
中でも特筆すべきは「少年は知っている」ではないだろうか。コロナ禍に奪われた時間は決して平等ではない。大人にとっての2年間と、ティーンエイジャーの2年は全く異なるものである。10代がこの2年間で経験すべきだったことを数えてみれば、コロナ禍が生んだ空白による最大の被害者は若者たちだった。そんな彼らに向けた、思うままに生を味わい尽くせというメッセージは、かつての「ダウンタウン・ボーイ」だった大人の態度としてあまりにも誠実だ。ロックンロールはいつだって満たされない若者たちに与えられた武器なのだから。なおこの曲のガールズ・サイドである「少女は知っている」は後にリリースされる「今、何処」のボーナストラックとしてリリースされている。
このアルバムを伴った、約4年ぶりの北海道・東北・中国・九州を含む全国ツアー〈WHERE ARE YOU NOW〉はアルバムリリース翌日、4月9日の埼玉・三郷市文化会館を皮切りにスタート。「彼女はデリケート」「Bye Bye C-Boy」といった80年代の名曲群からスタートし、最新アルバム『ENTERTAINMENT!』からのナンバーで、未だマスクを外せず歓声も上げられないオーディエンスの胸を打った。このツアーの一部は2022年11月に配信リリースされたライヴ・アルバム『2022 LIVE AT SENDAI, FUKUOKA, OSAKA』で聴くことができるが、特に大阪フェスティバルホールで演奏された「銀の月」のザ・フーのようなアンサンブルとハーモニーは、佐野とコヨーテがある高みにあることを明確に示している。そして5月25日に2013年11月に行われた名盤ライヴ『SOMEDAY』を映像作品にまとめたブルーレイがソニーミュージックからリリースされた後の7月6日、前作からわずか3ヶ月という驚異的なインターバルでアルバム『今、何処』がリリースされた。
前作『ENTERTAINMENT!』は、コロナ禍に覆われた都市で生きる個人に焦点を当て、彼らの魂を鼓舞するロックンロール・アルバムだった。一方、ダブル・アルバムの後編のように届けられた『今、何処』は、疫病と戦争、そして貪欲な資本主義と専制政治に飲み込まれる2020年代を、歴史的な時間軸を踏まえて捉えた一大コンセプト・アルバムである。『BLOOD MOON』に続きロンドンのデザインチーム、ストーム・スタジオが手がけた、断片的な情報で脳内を埋め尽くしたような人間像を描くアートワークにも、緊張感と謎めいた奥行きが宿っている。

佐野元春 & THE COYOTE BAND
『今、何処』
2022年7月6日発売
実質的なオープニングチューン「さよならメランコリア」の“少しずつ沈みゆくネイション それはまるでサイエンスフィクション”、「斜陽」の“ゆっくりこの下り坂を下りていこう 行き着くところまで”というフレーズを、日本経済が最高潮に達していた80年代のアイコンである佐野元春自身が歌う──その事実には、単なる歌詞を超えた重みがある。かつて彼が夢見たインターネット社会はフェイクニュースの温床となり、大震災で生まれた絆はやがて分断へと変わった。超高齢化社会に突入した日本経済にも、明るい兆しは見えない。
しかし佐野は、そんな絶望的に見える風景の中に決して消えない北極星を打ち上げる。「さよならメランコリア」で放たれる“ぶちあげろ魂”という、これまでにないほどダイレクトなパンチライン。その直後の「銀の月」では“その見方は悲観的すぎるよ”と我々を諭し、“君の魂、決して無駄にしないでくれ”と呼びかける。
佐野元春 & THE COYOTE BAND「銀の月」
そのメッセージに説得力を与えているのは、ザ・コヨーテバンドの力強い演奏だ。重心の低い、しかし躍動感を失わないリズム。その上で、楽曲にドラマ性をもたらす渡辺シュンスケの鍵盤は、サウンド面のキー・ファクターと言っていいだろう。まともでいることが難しい苛烈な現実の中にあっても、人間には悪意に飲み込まれない知恵と勇気、そしてユーモアがある。そしてロックンロールは、そのことをリアルに伝えることができるフォーマットだ。佐野が人生をかけて体現してきた信念は、実質的な最終曲「明日の誓い」の“明日がなければ意味がない、痛みがなければ味気ない”というフレーズに凝縮される。タフな現実を生き抜き、明日を夢見ること。そのメッセージが曇りなくリスナーの心に届けられるのは、他ならぬ佐野自身が、時に傷つきながら、安住を拒否し、40年を走り続けてきた人間だからだろう。
そしてエンディングの“みんな今何処?”という問いかけは、40年後の未来にこのアルバムを聴くリスナーへの挨拶なのだろうか。そこにもやはり“未来は必ずやって来る”というメッセージを見出すことができる。
佐野元春というアーティストのピークがまさに今ここにあることを示した2枚のアルバムを引っさげてコロナ禍から復活した全国のロックフェスに出演。8月21日には長崎〈Sky Jamboree 2022 ~one pray in nagasaki~〉にDragon Ash、サンボマスターという『ザ・ソングライターズ』に登場したアーティストと共に名を連ねた。さらに9月25日にはシアターブルックの佐藤タイジが岐阜県中津川で主催する〈中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2022〉に、そして年末12月30日には恒例の年末フェス〈COUNTDOWN JAPAN 22/23〉にも帰還を果たした。
さらに11月には名盤アルバムの完全再現ライヴとして、リリースから30周年を迎えた『SWEET 16』の再現ライヴを開催。11月23日にKT Zepp Yokohamaで、27日はZepp Nambaで、佐野元春 & Sweet16グランドロッケストラと名付けられた、ザ・ハートランド、ホーボー・キング・バンド、そしてコヨーテバンドの3バンドからメンバーを迎えたライヴを行った。’92年の〈See Far Miles Tour〉の熱狂とは一味違う、研ぎ澄まされたスマートさを感じさせるライヴは『SWEET 16』というポップ・アルバムの音楽としての耐久性を示すものとなった。なお、このプレミアムライヴは翌’23年1月22日にオンラインでも配信され、さらに6月28日には全国15か所の映画館で上映。ブルーレイとしてもソニーミュージックから発売された。
【名盤ライブ 】佐野元春『SWEET 16』Trailer
このライヴと連動するように発表されたのが、DaisyMusic作品の配給元がユニバーサル ミュージックからソニーミュージックへ移管され、佐野元春の全作品がソニーミュージックから販売されることになったというニュースだ。飛ぶ鳥を落とす勢いのソニーがウォークマンを世に送り出した翌’80年にデビューし、iPodや配信の普及によって電機産業も音楽産業も激変した2004年に一度は袂を分かった佐野が、2020年代にエンタテイメント分野を中心に復活を遂げたソニーと再びタッグを組む――この展開には、単なるビジネスの関係性を超えた象徴性が宿っていると言えるだろう。契約のために佐野がソニーを訪れると“Welcome Back, MOTO”と書かれたボードがエントランスに飾られていた。「思い返せば、僕は時代に翻弄されるように独立宣言をし、独立独歩でここまでやってきた。ソニーとの再会は良い運命だと思う」と復帰についてコメントした。
年末恒例のクリスマス・コンサート〈ロッキン・クリスマス2022〉を経て、この年最後のサプライズとなったのがNHK 『第73回NHK紅白歌合戦』への出場だ。桑田佳祐、世良公則、Char、野口五郎、そして大友康平という同世代のメンバーと共に、2022年5月23日にリリースされたチャリティーソング「時代遅れのRock’n’Roll Band」を演奏。世界がコロナ禍やウクライナ侵攻など深刻なニュースに覆われる中、「今あえて時代遅れなやり方で、“次世代へのエール”や“平和のメッセージ”を届けたい」という桑田佳祐の思いに賛同して参加したプロジェクトだったが、40年を支えてきたファンへのプレゼントという思いもあったのだろう。大晦日の夜に暖かな余韻を残して、40周年アニバーサリーの活動を終えた。
’23年3月29日『SWEET16 30th Anniversary Edition』 が発売された。ソニーミュージックとのリレーションシップが復活して最初のリリースとなる本作は、CD6枚にブルーレイが加わった豪華版。ランディ・メリルによるリマスタリング盤のほか、新たに発掘された音源を含めた未発表のセッション・レコーディング、そして’92年にザ・ハートランドと展開したコンサート・ツアー〈See Far Miles Tour Part l〉のライヴ音源、〈See Far Miles Tour Part ll〉での’93年横浜アリーナ公演の映像も収録された。このリリースに連動した本誌の母体であるotonano2月号のインタビューで佐野は「このアルバムは10代だった自分と、亡くなった父親に捧げたアルバム。80年代の海外レコーディングの経験をすべてつぎ込んで作った作品」とその意義を語った。

佐野元春 with THE HEARTLAND
『SWEET16 30th Anniversary Edition』
2023年3月29日発売
このボックス・セットに収められた映像作品『See Far Miles Tour Part II Live at Yokohama Arena 1993』のライヴ映像は、歓声・拍手・歌唱OKの応援上映会として’23年6月23日に立川シネマシティで上映。またEPIC ソニーの創立45周年を記念して開催された〈毎木7ライヴ・フィルム・フェスティヴァル2023 -THE LIVE IS ALIVE!-〉の一環としても全国24か所の映画館でも上映された。新宿バルト9では、佐野の大ファンとして知られる爆笑問題の田中裕二とのトークショーが行われた。なお翌’24年1月には同じく爆笑問題の太田光のテレビ番組『太田光のテレビの向こうで』の初回ゲストとして出演している。
そして5月8日に音楽ライヴにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインが終了。翌6月3日からは、アルバムリリースから約一年を経て、待望の全国ツアー〈今、何処TOUR 2023〉がスタートした。各地の会場も前回ツアーよりもスケールアップしたが、当初予定されていた公演は軒並みソールドアウト。札幌、神奈川で追加公演が設定された。これだけ長いキャリアを持つアーティストが、最新作のリリース・ツアーで規模を拡大するという例はそうはない。ファンが『今、何処』という作品の重要性、そして佐野とコヨーテバンドの充実ぶりを理解していたということだろう。「リリースから1年後にツアーを開催するというのは、この作品をしっかりと聴き込んで理解して欲しかったから」と佐野自身も語っている。佐野の新型コロナ感染により岡山、福岡公演が延期になるというハプニングがあったが、7月8日の静岡公演ではザ・ハートランドのキーボーディスト阿部吉剛と共に「サムデイ」を演奏するという嬉しいサプライズもあった。
フィルム『今、何処 TOUR 2023.9.3 東京国際フォーラム』佐野元春 & ザ・コヨーテバンド 劇場版トレイラー
ツアーのクライマックスは9月3日の東京国際フォーラム。2006年4月に、まだその名がついていなかったザ・コヨーテバンドのメンバーが初めてオーディエンスの前で「星の下 路の上」を演奏した会場である。ここに佐野元春&ザ・コヨーテバンドとしては初めて、新作を引っ提げて帰還したことは、結成18年での明確な到達点と言えるだろう。パーマネントなバンドメンバーと共にライヴで演奏を鍛え、それをレコーディング作品に反映するという。ザ・ハートランド時代からの佐野のメソッドが、このバンドにおいても結実した瞬間とも言える。『今、何処』を中心に全てコヨーテバンドとのコラボレーションによって生まれた2010年代以降のナンバーで固めた、佐野元春の“今、ここ”を体現したセットリストで、5000人のオーディエンスの魂をぶち上げた。巨大なスクリーンに映し出されたKen Hiramaによる映像作品も、緻密で多面的な『今、何処』の世界観をオーディエンスに強く印象付けた。アンコールのMCでは「大滝詠一もPANTAも清志郎も坂本龍一もいない時代。彼らの新しい音楽が聴けないことは寂しいけど、僕はまだこうして続いています」とこの先の前進をファンに誓った。なお、この日のライヴは12月5日にNHK BSプレミアムで、’24年1月6日にNHK BSでオンエアされた。
10月10日に北海道Zepp Sapporoでツアーの千秋楽を迎えた後、12月恒例の〈ロッキン・クリスマス2023〉を東京・大阪で開催。さらに12月30日には〈COUNTDOWN JAPAN 23/24〉にも出演。充実したライヴ・パフォーマンスを中心とした2023年に幕を下ろした。
’24年3月6日、『今、何処 TOUR 2023.9.3 東京国際フォーラム』を収録したブルーレイとCDアルバムが同時リリース。前日3月5日には劇場用にリマスタリングされた劇場版が全国7都市の映画館にて上映された。新宿バルト9では上映前にトークショーが行われ、佐野とコヨーテバンドの高桑圭、深沼元昭、そして映像監督の奈須裕之が登壇。劇場映画と同等のクオリティで撮影したライヴ映像の、細部に至るまでのこだわりを語った。また佐野は「3年がかりの『今、何処』プロジェクトを終えてロス状態」と言いつつも、デビュー45周年に向けた準備を始めていることを明かした。
佐野元春フィルム『今、何処 TOUR 2023.9.3 東京国際フォーラム』完成記念プレミア上映会レポート
45周年アニバーサリー・プロジェクト始動
その大いなる序奏となったのが、6月5日にリリースされた80年代クラシック「YOUNG BLOODS」(1985)の “再定義”ヴァージョンである「Youngbloods(New Recording 2024)」。アイコニックなストリングスなど原曲の演奏を活かしつつ、コヨーテバンドの躍動するリズムとモダンな音像によって生まれ変わった楽曲は大きな反響を呼んだ。代々木公園でゲリラ撮影された日本におけるミュージック・ビデオの先駆けとなったMVも、若手ダンスチーム・CyberAgent Legitとのコラボレーションで新たに制作。過去と現在が手を取り合うような作品に仕上がっている。佐野元春 with THE HEARTLAND「YOUNG BLOODS」【1985年版】
佐野元春&THE COYOTE BAND「YOUNG BLOODS」【2024年版】
5月26日横浜・赤レンガ地区野外特設会場での音楽フェス〈GREENROOM FESTIVAL’24〉、6月9日の東京・日比谷公園で開催された〈日比谷音楽祭 2024〉への出演を経て、6月16日のZepp Fukuokaを皮切りに〈2024年初夏、Zepp Tourで逢いましょう〉がスタート。チケットのソールドアウトを受けて急遽追加された8月1日KT Zepp Yokohamaを含め、全8公演が行われた。このツアーで演奏された20曲強のセットリストのうち、約半分が佐野元春 & THE COYOTE BAND以降の楽曲、そしてもう半分が80年代、90年代を中心とした佐野クラシックス。しかしそれらの多くが大胆にアレンジを変えた2024年ヴァージョンに生まれ変わっており、「Youngbloods」に続く“再定義”への期待が高まるツアーとなった。
コヨーテバンドとの旅を終えた直後の9月からは、ザ・ホーボー・キング・バンドとのツアー〈Smoke & Blue 2024〉が横浜、東京、大阪のビルボードライブ、そして9月30日の〈高崎音楽祭〉を含めて開催。さらにザ・ハートランドと歩んだ偉大な足跡を振り返る企画として、彼らとの最後のコラボレーション作品となった’93年の名盤『ザ・サークル』の2枚組LPと30周年記念ボックスセット『The Circle 30th Anniversary Edition』が12月25日にソニーミュージックよりリリースされた。

佐野元春 with THE HEARTLAND
『The Circle 30th Anniversary Edition』
2024年12月25日発売
テッド・ジェンセンによるオリジナル・アルバムのリマスタリング音源、リミックスなどを収録したレア音源集という2枚のCDに加え、音楽ジャーナリストへのインタビューやミュージック・ビデオ、TV番組映像などをまとめたドキュメンタリー映像『ザ・サークル - 無垢の円環』と、3時間を超えるツアーファイナルの模様を完全収録した『The Circle Tour Final 武道館ライヴ 1994.4.24』のブルーレイ2枚から成る豪華版。「人間のイノセンスは大きな円環(サークル)の中で受け継がれてゆくものである」という佐野が今作に込めた重厚なメッセージは、激動の30年を経て、その真実性をより確かなものとして証明した。
リリース直前の12月18日 には、全国13都市15館の映画館で『The Circle Tour Final 武道館ライブ 1994.4.24』のプレミアム上映会も開かれ、東京と大阪の会場では評論家の萩原健太、アナウンサーの武田真一、ラジオDJの野村雅夫の各氏を招いたトークショーが行われた。なお、本ライヴの音源は各種ストリーミング・サービス、ダウンロード・サイトでも配信されている。
そして年末には恒例の〈ロッキン・クリスマス2024〉を東京・大阪・名古屋で開催した後に〈COUNTDOWN JAPAN 24/25〉へ出演。いずれのライヴでも新たにレコーディングした“再定義”ヴァージョンの名曲を数多く演奏。来たる45周年へ向けた助走となった。
デビュー45周年を迎える2025年1月17日。’80年の代表曲「ガラスのジェネレーション」が、新たにレコーディングされた新曲としてリリースされた。驚くべきは、タイトルを「つまらない大人にはなりたくない 」という、佐野元春史上最も鮮烈な輝きを放つパンチラインへと変更されたことだろう。それは決してこの“再定義”が懐古主義によるものではなく、自らのリリックが、メロディが、果たしてデビュー45年後の現在に有効なのかを問う試みであることを明確に表していた。
そしてその集大成として、3月12日には全10曲の“再定義”を収録した『HAYABUSA JET Ι』がリリースされた。ハヤブサジェットとは、佐野ではなく未来に生み出された佐野のアバター。その彼が未来で見た「決して幸福とは言えない現実」を私たちに伝えるために、佐野元春クラシックスを“再定義”したというコンセプトの下で制作されている。50年代に発明されたロックンロールというフォーマットの継承者であると同時に、インターネットによる革新にも強い関心を示してきた佐野らしい、AIと巨大データセンターが世界を変えつつある現代的なアルバム・コンセプトと言える。

佐野元春 & THE COYOTE BAND
『HAYABUSA JET Ⅰ』
2025年3月12日発売
佐野は過去にザ・ホーボー・キング・バンドと共に’11年に『月と専制君主』、’18年には『自由の岸辺』という2枚のいわゆるセルフ・カヴァー・アルバムをリリースしているが「(過去の二作は)佐野クラシックスをブルーズ風に、70年代のジャムバンド風に“再解釈”したらどうなるかという仕事だった。しかし今回のコヨーテバンドとの作業は全く新しい創造。だから言葉も、アレンジも、タイトルも変える」とその根本的な違いについて語っている(『ミュージック・マガジン』’25年4月号)。
ゆえに各曲のそのサウンドも、どこか未来的な感触がある。長田進の咆哮するギターが印象的なヘヴィ・ソウル「欲望」は、バレアリックなダンスビートにその装いを大きく変え、「だいじょうぶ、と彼女は言った」や「インディビジュアリスト」から改題した「自立主義者たち」はR&Bやダブステップといった新しいダンスミュージックの潮流を感じさせるサウンドへ生まれ変わった。そして、この作品は、共に“再定義”に挑んだコヨーテのメンバーにとっても、佐野クラシックスを「自分たちの音」として演奏できるようになったという点において、大きな意義があるだろう。ギターの藤田顥は本作を「佐野さんからコヨーテバンドへのギフトのように感じている。このバンドの演奏を作品として刻んで、前に進んで行こうぜと言ってくれているよう」と語る(『ミュージック・マガジン』’25年4月号)。なお本作は7インチ・シングル5枚組にまとめたボックスセット『HAYABUSA JET I 7inch Single Collection Box』としても5月7日にリリースされた。ちなみに7インチ・シングルのリリースは、’89年の「約束の橋」以来36年ぶりのこと。

〈45周年アニバーサリー・ツアー〉 初日:さいたま市文化センター
佐野元春オフィシャルFacebookより 写真/アライテツヤ
意欲的な最新作を携えて臨む〈45周年アニバーサリー・ツアー〉は7月5日さいたま市文化センター大ホールを皮切りに、12月7日の横浜BUNTAIまでの約半年・27公演。’04年に行われた〈THE SUN TOUR〉以来となる大規模なホールツアー。佐野自身も「この規模での全国ツアーは最後になるかもしれない」という強い覚悟をもって臨んだ。チケットは全公演ソールドアウト。’26年3月には東京ガーデンシアターと大阪城ホールでの追加公演も決定した。
45周年の節目ということもあり、メディアへも積極的に出演。中でも話題になったのが、7月4日のNHKの人気情報番組『あさイチ』プレミアムトークへの出演だろう。デビュー以来、ラジオも含めて佐野と関わりの深かったNHKらしい綿密な取材に基づくトークは和やかに進行。コアなファンはもちろんのこと、久々に佐野の姿を見たという視聴者からの、若々しい佇まいや精力的な活動に驚くコメントがSNSに溢れ、Xのトレンドでは「佐野元春」が一位となった。
大規模ツアーと並行し、全国のロックフェスにも精力的に出演。8月15日の〈RISING SUN ROCK FESTIVAL 2025 in EZO〉では 「愛が分母 」「サムデイ」「約束の橋」の3曲でスカパラホーンズと共演。’19年に台風のため中止となったコラボレーションを6年越しで実現させた。そして7月27日には11年ぶり二度目となる、日本最大の野外フェス〈フジロックフェスティバル ’25〉へ出演。
佐野元春 & THE COYOTE BAND「フジロックフェスティバル ’25」ドキュメンタリー
最終日の夕方に登場した佐野とコヨーテたちは、ホワイトステージの巨大なサウンドシステムを通じて、現在進行形のロックンロールを炸裂させた。ライヴ序盤は熱心な佐野のファンの姿が目立ったが、ライヴが進むにつれてただならぬ熱量を感じ取ったフジロッカーたちが続々と集まり、終盤の「約束の橋」では涙ぐみながら口ずさむ若いオーディエンスの姿が多く見られた。世界最高峰のアーティストがしのぎを削る、アーティストにとって最も過酷な環境で熱いレスポンスを獲得したことを受け、佐野も公式Facebookを通じてコメントを発表。「演奏中ずっと精霊に守られながら神秘的な時間がゆったりと流れているのを感じていた。足を運んでくれたフジロッカーのみなさんに感謝している」と充実のパフォーマンスを振り返った。さらに10月にはくるり主催の〈京都音楽博覧会2025〉、11月には島根県・出雲ドームで開催される〈出雲オロチフェス〉にも参加している。
佐野元春 with THE HEARTLAND 「LAND HO! 横浜スタジアム1994.9.15」劇場版トレーラー
夏フェスシーズンが終わった9月15日には佐野元春ライヴ・フィルム『LAND HO! 横浜スタジアム 1994.9.15』が、全国26都市27劇場にて上映。30年前のこの日に開催されたザ・ハートランドとの伝説のラスト・ライヴは、’95年にVHSでリリースされていたが、全31曲にもおよんだライヴを完全収録した本作品は全くの別物と言うべき仕上がり。ステージの上でライヴを観ているような臨場感で、人間離れした佐野のエネルギーが爆発したパフォーマンスが余すことなく収められている。伊藤銀次、横内タケ、里村美和らの歴代メンバーを含めたザ・ハートランドとの演奏も完璧で、この絶頂の中でバンドを解散してでも、前に進もうとした佐野の決意の強さを改めて体感することになる。なお、映像のメインテーマには当時はまだ録音されていない「夏のピースハウス」(アルバム『FRUITS』に収録)が使用されているが、おそらくこれはこの日のライヴを現地で見届けた直後にこの世を去った母への思いが込められているのだろう。

佐野元春 with THE HEARTLAND
『LAND HO! LIVE AT YOKOHAMA STADIUM 1994.9.15』
本作を収録したブルーレイは10月1日にボックスセットとしてリリース。ライヴ映像のほかに、’25年7月に逝去した佐野の良き理解者である音楽評論家・渋谷陽一をはじめとする貴重な証言を収録したドキュメンタリー映像集、ライヴ音源を収録したCD、ブックレットなどが収められている。またライヴを全曲収録した音源も同日に各種ストリーミング・サービス、ダウンロード・サイトにて配信が開始された。

佐野元春 with THE HEARTLAND
「CHRISTMAS TIME IN BLUEー聖なる夜に口笛吹いてー」(40周年記念盤)
2025年11月5日発売
また11月5日には「CHRISTMAS TIME IN BLUE ー聖なる夜に口笛吹いてー」の発売40周年を記念して記念盤アナログレコードとCDが発売。レコードは牧野良幸が手がけたアルバムジャケットのイラストがプリントされたピクチャー・ディスク。CDには’87年5月27日の渋谷公会堂のライヴ音源が初収録されている。
さらに12月10日には、今年2枚目となるニューアルバム『HAYABUSA JET Ⅱ』がリリースされた。3月に配信された元春TV SHOWでも「ファーストが好評ならセカンドも」という発言があったが、『HAYABUSA JET Ⅰ』の反響の大きさを受けて、今回のリリースが決定した。’84年に佐野がニューヨークで体感した異文化との交流から生まれるケミストリーを記録したマスターピース『VISITORS 』から3曲が、またデイジーミュージックを立ち上げた際に生まれたアルバム『THE SUN』から「太陽」が収録されるなど、「未来から現代に向けたメッセージ」という前作からの連続性を感じさせる選曲。一方で、ビートの進化に力点を置いたプログレッシブな前作とは異なり、「ハッピーマン」からガレージ・ロックへ大きく姿を変えた「吼えろ」や、「レイン・ガール」に象徴されるように、コヨーテバンドのアグレッシブなバンドサウンドが前面に押し出されている点も特筆すべきところだろう。いわゆるベスト・アルバムの体裁をとりながら、佐野とザ・コヨーテバンドのさらなる前進への意思が凝縮された作品となった。

佐野元春 & THE COYOTE BAND
『HAYABUSA JET Ⅱ』
2025年12月10日発売
幸福でスリリングな航海はまだ終わらない──
コロナ禍で延期となった振替公演を残しているものの、7月から始まったアニバーサリー・ツアーのファイナルは12月7日、横浜BUNTAI(旧横浜文化体育館)で迎えた。「この街、横浜。いろいろな思い出があります」
この日のMCで感慨深く語ったように、この地は佐野にとって“ルーツ”と言うべき場所である。
ファースト・アルバムのジャケット写真を撮影したのも、プロとしてのライヴ活動を開始したのも、テレビ番組に初めてレギュラー出演したのも横浜だ。そしてファンにはよく知られているように、高校生の佐野が家出をし、恋というものを知ったのもこの街である。そして横浜BUNTAIのすぐ隣には、伝説的なライヴを繰り広げた横浜スタジアムがある。客電が落ち、「再び路上へ」のエレクトリック・ビートに合わせ、巨大なビジョンに次々と映し出されるデビュー以降の名場面をコラージュしたオープニング映像が、そんな45年の記憶を一気に圧縮し、ファンのボルテージを上げる。そして万雷の拍手の中、5か月に及ぶツアーを駆け抜けてきた佐野とコヨーテバンドがステージに登場。ファイナルのこの日は、佐々木久美とTIGERという手練のコーラス隊も加わった特別編成。
第一部は『HAYABUSA JET Ⅰ』『HAYABUSA JET Ⅱ』の楽曲が中心のセットリスト。つまりオールタイム・ベストでありながら最新曲という、ロックンロールの伝統に敬意を払いながら、その更新を試みてきた佐野の歩みを象徴する楽曲に、幅広い世代が集まったオーディエンスが熱狂する。巨大スクリーンに映し出される、おそらく生成AIも駆使しながら制作された近未来的な映像が、HAYABUSA JETの世界観を補強した。
相棒ゾーイが大活躍するインタールード映像を挟んだ第二部は、ザ・コヨーテバンドの20年を祝福しつつ、2025年の混沌に一筋の光を差す『今、何処』を中心としたセット。「エンタテイメント!」「大人のくせに」から「SWEET 16」へとつながる、骨太かつ鮮やかなビートは、佐野元春というアーティストに宿る、作家性という言葉をも超えた強靭な魂を感じさせる、この日最初のクライマックスだった。
「いつも12月に思うのは、この世界には戦争で傷ついた子どもや大人がいるということ。僕らの世界に本当の平和が訪れることを祈って」
クリスマスを目前にしたこの日、セットリストに追加されたのはリリースから40年を迎えた「CHRISTMAS TIME IN BLUE ー聖なる夜に口笛吹いてー」。高桑圭のフロアを揺さぶるようなベースと、スクリーンに映る雪景色の鮮烈なコントラスト。戦争という過ちから未だ逃れられない人類が、この博愛の祈りを過去のものにできる日はいつ訪れるのだろうか。
「45年を振り返ると、急に外国に行ったり、時々ヘンテコな曲を書いたり、バタバタやってきました。ずっと応援してくれるファンのみんなに感謝を込めて歌います」という言葉とともに本編の最後に演奏されたのは「約束の橋」。「今までの君は間違いじゃない」というフレーズが、佐野元春がこの45年間で成し遂げてきたことの大きさを改めて思い起こさせる。

〈45周年アニバーサリー・ツアー〉 最終日:横浜BUNTAI
佐野元春オフィシャルFacebookより 写真/アライテツヤ
ロック、ヒップホップを含めた日本語ポップミュージックの更新。単身での海外レコーディング、映像やインターネットへの先駆的な取り組み、インディペンデントな環境でのクリエイション──。彼の足跡がそのまま日本の音楽史となるほどに、その功績は巨大である。だが、その中でも彼が得た最も大きな宝物は、何よりもファンとの固い絆であることは、ライティングに照らされた客席の笑顔を見れば明らかだった。この美しいファンが常に支えてきたからこそ、佐野は新しい航海に出帆できた。そして佐野元春という大海賊が操る船に乗り込んだファンもまた、人生という大海原を彼の楽曲と共に渡り、“LAND, HO!”という快哉を上げ続けることができた。
その幸福でスリリングな航海はまだ終わらない。「これからもノスタルジーじゃなくて、今まで通り最前線でやっていきます」というアンコールの言葉に一点の曇りもないことは、ラストの「アンジェリーナ」のビートが宿す、獰猛で瑞々しいリアリティが証明していた。
(了)
DISCOGRAPHY●佐野元春ディスコグラフィ❾2020-2025

DIGITAL SINGLE
佐野元春 & THE COYOTE BAND
エンタテイメント!2020年4月22日配信/DaisyMusic

COMPILATION
佐野元春
MOTOHARU SANO GREATEST SONGS COLLECTION 1980-20042020年10月7日発売/Sony Music Direct
[2Blu-spec CD2]MHCL 30644~6(2020.10.7)
VOL.1:MOTOHARU SANO GREATEST SONGS COLLECTION 1980-1984
①アンジェリーナ '99 mix version
② ガラスのジェネレーション Additional recorded version
③ スターダスト・キッズ Additional recorded version
④ ダウンタウンボーイ '99 mix version
⑤ 情けない週末 Original version
⑥ モリスンは朝、空港で '00 mix & radio edit version
⑦ シュガータイム Radio edit version
⑧ ハッピーマン '99 mix & radio edit version
⑨ 悲しきレイディオ '20 re-mix version
⑩ 彼女 Re-take 1991 version
⑪ サムデイ Original version
⑫ ロックンロール・ナイト '99 mix version
⑬ グッドバイからはじめよう Original version
⑭ コンプリケイション・シェイクダウン Short edited version
⑮ トゥナイト Short edited version
⑯ ニューエイジ Short edited version
VOL.2:MOTOHARU SANO GREATEST SONGS COLLECTION 1985-1992
① ヤングブラッズ Album mix version
② シーズン・イン・ザ・サン - 夏草の誘い Alternate version
③ ジャスミンガール Original version
④ 誰かが君のドアを叩いている Radio edit version
⑤ ジュジュ Original version
⑥ ワイルド・ハーツ - 冒険者たち Original version
⑦ 新しい航海 The Heartland version
⑧ ナポレオンフィシュと泳ぐ日 Original version
⑨ スウィート16 Radio edit version
⑩ レインボー・イン・マイ・ソウル '99 mix & radio edit version
⑪ 雪 - あぁ世界は美しい Radio edit version
⑫ 約束の橋 Additional recorded version
⑬ ぼくは大人になった Original version
⑭ クエスチョンズ Original version
⑮ ボヘミアン・グレイブヤード Original version
⑯ また明日 Original version
VOL.3:MOTOHARU SANO GREATEST SONGS COLLECTION 1993-2004
① ザ・サークル Remix & Radio edit version
② トゥモロウ Edited version
③ エンジェル Radio edit version
④ レイン・ガール '99 mix version
⑤ 天国に続く芝生の丘 '00 mix version
⑥ ヤア!ソウルボーイ Original version
⑦ 経験の唄 Original version
⑧ 楽しい時 Original version
⑨ 君の魂 大事な魂 Alternate version
⑩ 彼女の隣人 Radio edit version
⑪ ヤング・フォーエバー Original version
⑫ ロックンロール・ハート Radio edit version
⑬ 風の手のひらの上 Radio edit version
⑭ 希望 Original version
⑮ 月夜を往け Original version
⑯ 太陽 Alternate version
Produced by MOTO SANO
Mastering Engineered by Ted Jensen

COMPILATION
佐野元春 & THE COYOTE BAND
THE ESSENTIAL TRACKS MOTOHARU SANO & THE COYOTE BAND 2005-20202020年10月7日発売/DaisyMusic
[2CD]POCE9399(2020.10.7)
DISC ONE
① 君が気高い孤独なら 2020 mix & radio edit
② 境界線 2020 mix & radio edit
③ バイザシー 2020 mix & radio edit
④ エンタテイメント!
⑤ 天空バイク
⑥ 世界は慈悲を待っている
⑦ 東京スカイライン
⑧ La Vita è Bella
⑨ ポーラスタア
⑩ 悟りの涙
⑪ 紅い月
⑫ 黄金色の天使 2020 mix & radio edit
⑬ 純恋(すみれ)
⑭ 禅ビート
⑮ コヨーテ、海へ
⑯ 優しい闇
DISC TWO
① 星の下 路の上
② 世界は誰の為に
③ 荒地の何処かで
④ ヒナギク月に照らされて 2020 mix & radio edit
⑤ 夜空の果てまで
⑥ Us
⑦ 君と一緒でなけりゃ
⑧ 私の太陽
⑨ いつかの君
⑩ 虹をつかむ人 2020 mix & radio edit
⑪ 詩人の恋
⑫ 誰かの神
⑬ キャビアとキャピタリズム
⑭ 朽ちたスズラン
⑮ 現実は見た目とは違う
⑯ 空港待合室
Produced by MOTO SANO
Recorded & Mix by SHOJIRO WATANABE
Mastering by Ted Jensen

DIGITAL SINGLE
佐野元春 & THE COYOTE BAND
合言葉 - Save It for a Sunny Day2020年10月30日配信/DaisyMusic

DIGITAL SINGLE
佐野元春 & THE COYOTE BAND
街空ハ高ク晴レテ - City Boy Blue2021年4月23日配信/DaisyMusic

COMPILATION
佐野元春
MOTOHARU SANO THE COMPLETE ALBUM COLLECTION 1980-20042021年6月16日発売/Sony Music Direct
[29CD]MHCL 2871(2021.6.16)
オリジナル・アルバム
① BACK TO THE STREET(1980年)
② HEARTBEAT(1981年)
③ SOMEDAY(1982年)
④ VISITORS(1984年)
⑤ CAFÉ BOHEMIA(1986年)
⑥ ナポレオンフィッシュと泳ぐ日(1989年)
⑦ TIME OUT!(1990年)
⑧ SWEET 16(1992年)
⑨ THE CIRCLE(1993年)
⑩ FRUITS(1996年)
⑪ THE BARN(1997年)
⑫ STONES AND EGGS(1999年)
⑬ THE SUN(2004年)
ライヴ・アルバム
⑭ ROCK & ROLL NIGHT LIVE AT THE SUNPLAZA 1983(2013年)
⑮ LIVE 'VISITORS' 1985(2014年)
⑯ HEARTLAND(1988年)
⑰ THE GOLDEN RING(1994年)*3枚組
⑱ THE BARN LIVE '98(2021年)初CD化
コンピレーション・アルバム
⑲ NO DAMAGE 14のありふれたチャイム達(1983年)
⑳ MOTO SINGLES 1980-1989(1990年)*2枚組
㉑ SLOW SONGS(1991年)
㉒ NO DAMAGE Ⅱ(1992年)
㉓ THE 20TH ANNIVERSARY EDITION(2000年)*2枚組
㉔ GRASS(2000年)
㉕ SPOKEN WORDS COLLECTED POEMS 1985-2000(2000年)
(25タイトル/29枚組)

DIGITAL SINGLE
佐野元春 & THE COYOTE BAND
銀の月2021年10月22日配信/DaisyMusic

VIDEO
佐野元春 & THE COYOTE GRAND ROCKESTRA
YAH! 40TH ANNIVERSARY2021年12月22日発売/DaisyMusic
[BD]DMBRD-005(2021.12.22)[DVD]DMDVD-26(2021.12.22)
●ジュジュ[大阪城ホール]
●ナポレオンフィッシュと泳ぐ日[大阪城ホール]
●新しい航海[日本武道館]
●レイン・ガール[大阪城ホール]
●ダウンタウンボーイ[大阪城ホール]
●レインボー・イン・マイ・ソウル[日本武道館]
●ハートビート[日本武道館]
●ワイルドハーツ[日本武道館]
●愛が分母[大阪城ホール]
●合言葉 ~ Save it for a sunny day[大阪城ホール]
●ヤァ!ソウルボーイ[大阪城ホール]
●ロックンロール・ナイト[日本武道館]
●ヤング・フォーエバー[大阪城ホール]
●朽ちたスズラン[大阪城ホール]
●禅ビート[日本武道館]
●ポーラスタア[大阪城ホール]
●バイ・ザ・シー[日本武道館]
●東京スカイライン[日本武道館]
●La Vita è Bella[日本武道館]
●エンタテイメント![日本武道館]
●純恋(すみれ)[大阪城ホール]
●誰かの神[日本武道館]
●空港待合室[日本武道館]
●優しい闇[大阪城ホール]
●ニューエイジ[大阪城ホール]
●悲しきレディオ[日本武道館]
●ヤングブラッズ[大阪城ホール]
●サムデイ[日本武道館]
●アンジェリーナ[日本武道館]

DIGITAL SINGLE
佐野元春 & THE COYOTE BAND
クロエ2022年7月6日配信/DaisyMusic

STUDIO ALBUM
佐野元春 & THE COYOTE BAND
ENTERTAINMENT!2022年4月8日デジタル配信/DaisyMusic
[2CD+DVD]DMA-026/027(2022.7.6) [Analogue]DMVY-007(2023.3.8)
共通収録曲
① エンタテイメント! Entertainment!
② 愛が分母 /Love
③ この道(additional recorded ver.) Blue Sky
④ 街空ハ高ク晴レテ(additional recorded ver.) City Boy Blue
⑤ 合言葉 Save It For A Sunny Day
⑥ 新天地 Sweet Refugees
⑦ 東京に雨が降っている Rainy Day In Tokyo
⑧ 悲しい話 Jamming
⑨ 少年は知っている Boys Know Why
⑩ いばらの道 All Our Trials
Produced by Moto ‘JET’ Sano
Co-Produced by 大井 ‘スパム’ 洋輔
Recorded & Mixed by 渡辺省二郎
Mastering Engineered by Randy Merrill at Sterling Sound, NY
Musicians
●佐野元春(Vocal, Guitar, Keybords)●小松シゲル(Drums, Vocals)●高桑圭(Bass, Vocals)●深沼元昭(E.Guitar, Vocals)●藤田顕(E.Guitar, Vocals)●渡辺シュンスケ(Piano, Hammond Organ, Vocals)
●NARGO ●北原雅彦 ●GAMO ●谷中敦[東京スカパラダイスオーケストラ](Trumpet②)●山本卓夫(Sax③⑩)●西村浩二(Trumpet③⑩)●大井洋輔(Percussions④)●佐々木久美(Chorus⑤)●TIGER(Chorus⑤)

STUDIO ALBUM
佐野元春 & THE COYOTE BAND
今、何処2022年7月6日発売/DaisyMusic
[2CD+DVD]DMA-026/027(2022.7.6) [CD]DMA-028(2022.7.6)[Analogue]DMVY-006(2023.3.8)
共通収録曲
① OPENING Opening
② さよならメランコリア Soul Garden
③ 銀の月 Silver Moon
④ クロエ Chloé
⑤ 植民地の夜 Once Upon A Time
⑥ 斜陽 Don't Waste Your Tears
⑦ 冬の雑踏 Where Are You Now
⑧ エデンの海 White Light
⑨ 君の宙 Love and Justice
⑩ 水のように The Water Song
⑪ 永遠のコメディ The Perfect Comedy
⑫ 大人のくせに Growing Up Blue
⑬ 明日の誓い Better Tomorrow
⑭ 今、何処 Where Are We Now
Produced by Moto 'JET' Sano
Co-Produced by 大井 'スパム' 洋輔
Recorded & Mixed by 渡辺省二郎
Mastering Engineered by Randy Merrill at Sterling Sound, NY
Musicians
●佐野元春(Vocal, Guitar, Keybords)●小松シゲル(Drums, Vocals)●高桑圭(Bass, Vocals)●深沼元昭(E.Guitar, Vocals)●藤田顕(E.Guitar, Vocals)●渡辺シュンスケ(Piano, Hammond Organ, Vocals)

DIGITAL ALBUM
佐野元春 & THE COYOTE BAND
2022 LIVE AT SENDAI, FUKUOKA, OSAKA2022年11月18日配信/DaisyMusic

DIGITAL SINGLE
佐野元春 & THE COYOTE BAND
さよならメランコリア2023年1月20日配信/DaisyMusic

COMPILATION
佐野元春 with THE HEARTLAND
SWEET16 30th Anniversary Edition2023年3月29日発売/Sony Music Labels
[6CD+BD+Booklet]MHCL 2984(2023.3.29)
●CD 1:Remastered Album : SWEET 16
●CD 2:Bonus Audio : Outtakes & Alternates
●CD 3/4:See Far Miles Tour Part I Live at 神奈川県民ホール 1992.3.23
●CD 5/6:See Far Miles Tour Part II Live at 横浜アリーナ 1993.1.24
●BD:See Far Miles Tour Part II Live at Yokohama Arena 1993 (紙ジャケ 仕様)
●SWEET16 Booklet
●SWEET16 大型ポスター

VIDEO
佐野元春 & THE COYOTE BAND
「今、何処」 東京国際フォーラム 20232024年3月6日発売/DaisyMusic
[BD+Booklet]DMBRD-007(2024.3.6)
●Opening
●さよならメランコリア
●銀の月
●クロエ
●植民地の夜
●斜陽
●冬の雑踏
●エンタテイメント!
●新天地
●愛が分母
●ポーラスタア
●La Vita è Bella
●純恋(すみれ)
●詩人の恋
●エデンの海
●君の宙
●水のように
●大人のくせに
●明日の誓い
●優しい闇
●約束の橋
●Sweet16
●サムデイ
●アンジェリーナ

LIVE
佐野元春 & THE COYOTE BAND
「今、何処」 東京国際フォーラム 20232024年3月6日発売/DaisyMusic
[2CD]DMA-042(2024.3.6)
●Opening
●さよならメランコリア
●銀の月
●クロエ
●植民地の夜
●斜陽
●冬の雑踏
●エンタテイメント!
●新天地
●愛が分母
●ポーラスタア
●La Vita è Bella
●純恋(すみれ)
●詩人の恋
●エデンの海
●君の宙
●水のように
●大人のくせに
●明日の誓い
●優しい闇
●約束の橋
●Sweet16
●サムデイ
●アンジェリーナ

DIGITAL SINGLE
佐野元春 & THE COYOTE BAND
Youngbloods(New Recording 2024)2024年6月5日配信/DaisyMusic

COMPILATION
佐野元春 with THE HEARTLAND
The Circle 30th Anniversary Edition2024年12月25日発売/Sony Music Labels
[2CD+2BD+Booklet]MHCL 10170(2024.12.25)
●Disc1(CD-HYBRID DISC)オリジナル・アルバム『The Circle』
●Disc2(CD)The Circle Re-mix & Alternates
●Disc3(BD)『The Circle Tour Final 武道館ライブ 1994.4.24』
●Disc4(BD)『ザ・サークル - 無垢の円環』
●140頁特別編集ブックレット
●復刻コンサート・パンフレット
●A2特製ポスター

DIGITAL
佐野元春 & THE COYOTE BAND
つまらない大人にはなりたくない(New Recording)2025年1月17日配信 /DaisyMusic

STUDIO ALBUM
佐野元春 & THE COYOTE BAND
HAYABUSA JET Ⅰ2025年3月12日発売 /DaisyMusic
[CD]DMA-044(2025.3.12)
共通収録曲
① Youngbloods (New Recording) Youngbloods
② つまらない大人にはなりたくない (New Recording) Generations
③ だいじょうぶ、と彼女は言った (New Recording) Don’t Think Twice It’s Over
④ ジュジュ (New Recording) JuJu
⑤ 街の少年 (New Recording) Down Town Boy
⑥ 虹を追いかけて (New Recording) Chasing Rainbow
⑦ 欲望 (New Recording) Desire
⑧ 自立主義者たち (New Recording) Individualists
⑨ 君をさがしている - 朝が来るまで (New Recording) Looking For You
⑩ 約束の橋 (New Recording) The Bridge
Produced by Moto 'JET' Sano
Recorded & Mixed by 渡辺省二郎
Mastering Engineer : Matt Colton
Musicians
●佐野元春(Vocal, Guitar)●小松シゲル(Drums)●高桑圭(Bass)●深沼元昭(Guitar)●藤田顕(Guitar)●渡辺シュンスケ(Keyboards)

COMPILATION
佐野元春 with THE HEARTLAND
HAYABUSA JET Ⅰ 7inch Single Collection Box2025年5月7日発売/DaisyMusic
[5Analogue]DMSV-001(2025.5.7)
[Disc 1]A side:Youngbloods (New Recording)|B side:ジュジュ (New Recording)
[Disc 2]A side:つまらない大人にはなりたくない (New Recording)|B side:だいじょうぶと彼女は言った (New Recording)
[Disc 3]A side:街の少年 (New Recording)|B side:虹を追いかけて (New Recording)
[Disc 4]A side:欲望 (New Recording)|B side:自立主義者たち (New Recording)
[Disc 5]A side:約束の橋 (New Recording)|B side:君を探している -朝が来るまで (New Recording)

COMPILATION
佐野元春 with THE HEARTLAND
LAND HO! LIVE AT YOKOHAMA STADIUM 1994.9.152025年10月1日発売/Sony Music Labels
[2BD+Blu spec CD2+Booklet]MHXL 170(2025.10.1)
●DISC 1【Blu-ray】LAND HO! 横浜スタジアムライブ 1994.9.15
●DISC 2【Blu-ray】LAND HO! ドキュメンタリー 証言集・佐野元春1980-1994
●DISC 3【Blu spec CD2】THE ESSENTIALS 'LAND HO! 横浜スタジアムライブ' 1994.9.15
●80頁豪華ブックレット
●リサイズ復刻メモリアル写真集
●B3復刻ポスター

SINGLE
佐野元春 with THE HEARTLAND
CHRISTMAS TIME IN BLUEー聖なる夜に口笛吹いてー2025年11月5日発売/Sony Music Labels
[Analogue]MHJL 462(2025.11.5)[CD]MHCL 31102(2025.11.5)
① CHRISTMAS TIME IN BLUE -聖なる夜に口笛吹いて- Vocal/Extended Dub Mix
② CHRISTMAS TIME IN BLUE Vocal/Original Version
③ CHRISTMAS TIME IN BLUE Instrumental/Orchestra Version
④ CHRISTMAS TIME IN BLUE Live version/1987.5.27渋谷公会堂[CDのみ収録]
⑤ みんなの願いかなう日まで Our Christmas -Happy That We’re Here[CDのみ収録]

DIGITAL SINGLE
佐野元春 & THE COYOTE BAND
レイン・ガール (New Recording)2025年11月26日配信/DaisyMusic

STUDIO ALBUM
佐野元春 & THE COYOTE BAND
HAYABUSA JET Ⅱ2025年12月10日発売 /DaisyMusic
[CD]DMA-045(2025.12.10)
共通収録曲
① 君を想えば (New Recording) Innocent
② 新しい航海 (New Recording) New Voyage
③ 太陽 (New Recording) The Sun
④ 新しいシャツ (New Recording) New Shirts
⑤ レイン・ガール (New Recording) Rain Girl
⑥ 訪問者たち (New Recording) Visitors
⑦ 君を汚したのは誰 (New Recording) Shame
⑧ 吠える (New Recording) Happy Man
⑨ 誰かが君のドアを叩いている (New Recording) Someone is knocking on your door
⑩ 新しい世界 (New Recording) New Age
Produced by Moto ‘JET’ Sano
Recorded & Mixed by 渡辺省二郎
Mastering Engineer : Matt Colton
Musicians
THE COYOTE BAND
●佐野元春(Vocal, Guitar)●小松シゲル(Drums)●高桑圭(Bass)●深沼元昭(Guitar)●藤田顕(Guitar)●渡辺シュンスケ(Keyboards)
●上記ディスコグラフィ内の記載品番全てを撮影しているわけではありません。ご了承ください。


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【Part8】2015-2019|Motoharu Sano 45
2025.12.1













