2025年10月号|特集 作曲家で聴く松田聖子
「いちご畑でFUN×4」「風立ちぬ(duet version)|全曲解説!大瀧詠一作品集 松田聖子『Seiko feelings -Eiichi Ohtaki Works-』
解説
2025.10.21
文/柴崎祐二
●ボーナストラック:オリジナル・カラオケ(初出音源)収録 ●ライナーノーツ ●松田聖子×大瀧詠一 作品リスト ●2025リマスタリング ●SACDハイブリッド
[収録曲]
①風立ちぬ ②冬の妖精 ③ガラスの入江 ④一千一秒物語 ⑤いちご畑でつかまえて ⑥四月のラブレター ⑦Rock’n’roll Good-bye ⑧いちご畑でFUN×4 ⑨風立ちぬ(duet version)[Bonus track]⑩冬の妖精(オリジナル・カラオケ)※初出音源 ⑪四月のラブレター(オリジナル・カラオケ)※初出音源

⑧いちご畑でFUN×4 松田聖子×大滝詠一
作詞:松本隆/作曲:大瀧詠一/編曲:多羅尾伴内
2023年10月25日発売アルバム『Bible-pink & blue- special edition』収録
ナイアガラのユーモア&コンセプトの豊かさを証明する貴重トラック
このレビュー連載で幾度か書いている通り、大滝がサウンド・プロデュースを手掛けた松田の『風立ちぬ』A面曲は、大滝の大ヒット・ソロ・アルバム『A LONG VACATION』の代表的な楽曲とシンメトリーの関係にある。その中で、大滝の「FUN×4」に対応しているのが松田の「いちご畑でつかまえて」になるわけだが、両曲の深いつながりを証明するように、大滝自身によって2つのトラックをメガミックスした音源が作られている。ここに紹介する「いちご畑でFUN×4」がそれである。
©︎THE NIAGARA ENTERPRISES INC.
大瀧詠一 (おおたき・えいいち)
1948年年7月28日-2013年12月30日(65歳永眠) 岩手県出身
高校卒業後に上京し、細野晴臣、松本隆、鈴木茂と日本語ロックの先駆的グループ【はっぴいえんど】を結成、和製ポップス史に大きな影響を与えた。1975年、自身のみならず山下達郎や大貫妙子が所属する【SUGAR BABE】や伊藤銀次など、当時の新しいアーティストを紹介する「ナイアガラ・レコード」誕生。
’81年 ソロ・アルバム『A LONG VACATION』が、『第23回日本レコード大賞 ベスト・アルバム賞』を受賞。また、’84年に発表したアルバム『EACH TIME』で第26回日本レコード大賞 優秀アルバム賞を受賞した。
森進一「冬のリヴィエラ」(’82年)や小林旭「熱き心に」(’85年)、小泉今日子「快盗ルビイ」(’88年)など数多くの楽曲の制作・プロデュースを担当。また、’97年にドラマ主題歌「幸せな結末」がミリオンセラーの大ヒット。2003年発表のシングル「恋するふたり」もドラマ主題歌となった。
松田聖子には、シングル曲「風立ちぬ」(’81年)や同名アルバムに収録の「いちご畑でつかまえて」「冬の妖精」、アルバム『Candy』(’82年)収録「四月のラブレター」などの楽曲を提供。さらに2020年には、大瀧詠一が生前遊び心で制作した、「FUN×4」と「いちご畑でつかまえて」を編集して1つの楽曲にした「いちご畑でFUN×4」を、2023年には「風立ちぬ(duet version)」を発表し話題となった。

