2025年10月号|特集 作曲家で聴く松田聖子
「天国のキッス」「わがままな片想い」「プルメリアの花」|全曲解説!細野晴臣作品集 松田聖子『Seiko harmony -Haruomi Hosono Works-』
解説
2025.10.9
文/油納将志
●ボーナストラック:オリジナル・カラオケ(初出音源)収録 ●ライナーノーツ(細野晴臣インタビューコメント掲載) ●松田聖子×細野晴臣 作品リスト ●2025リマスタリング ●SACDハイブリッド
[収録曲]
①黄色いカーディガン ②ブルージュの鐘 ③天国のキッス ④わがままな片想い ⑤ガラスの林檎 ⑥ピンクのモーツァルト ⑦硝子のプリズム ⑧プルメリアの花 ⑨天国のキッス(extra version) ⑩ピンクのモーツァルト(アルバム『Windy Shadow』) [Bonus track]⑪黄色いカーディガン(オリジナル・カラオケ)※初出音源 ⑫ブルージュの鐘(オリジナル・カラオケ)※初出音源

③「天国のキッス」
作詞:松本隆/作曲・編曲:細野晴臣
1983年4月27日発売シングル
⑨天国のキッス(extra version)
作詞:松本隆/作曲・編曲:細野晴臣
1983年7月1日発売『プルメリアの伝説 天国のキッス』オリジナル・サウンドトラック収録
楽曲全体が浮遊する独特のテクノポップ感覚
’83年4月リリースの13枚目のシングル「天国のキッス」は、細野晴臣が松田聖子に初めてシングルA面曲として提供した作品であり、聖子2作目の主演となった東宝映画『プルメリアの伝説 天国のキッス』の主題歌となった。作詞の松本隆自身がのちに「松田聖子プロジェクトにおける最高傑作」と位置づけた楽曲だ。前年のアルバム『Candy』で「ブルージュの鐘」「黄色いカーディガン」の2曲を提供していた細野にとって、連続1位記録を更新中だった聖子のシングルを任されることは大きな挑戦であり、実際にこの曲は11作連続チャート1位を達成した。。
Photo by hama okamoto(OKAMOTO’S)
細野晴臣 (ほその・はるおみ)
1947年7月9日 東京都出身。
1969年【エイプリル・フール】のベーシストとしてデビューし、’70年【はっぴいえんど】を結成。’73年ソロ活動を開始、同時に【ティン・パン・アレー】としても活動。’78年に【イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)】を結成。テクノ・ポップブームを巻き起こし、米国はじめ各国で人気を博す。また、歌謡界での楽曲提供を手掛け、プロデューサー、レーベル主宰者としても活動。YMO散開後は、ワールドミュージック、アンビエント、エレクトロニカを探求。作曲・プロデュース・映画音楽など多岐にわたり活動する音楽家。2024年に音楽活動55周年を迎えた。
松田聖子への提供作は、シングル曲「天国のキッス」(’83年)「ガラスの林檎」(’83年)「ピンクのモーツァルト」(’84年)の他、映画『プルメリアの伝説 天国のキッス』の主題歌「プルメリアの花」(’83年)の作曲・編曲の他、「黄色いカーディガン」「ブルージュの鐘」などアルバム(『Candy』収録)の人気曲の作曲も手掛け、松田聖子のヴォーカリストとしての新たな魅力を引き出した。

