2025年8月号|特集 TUBE

速報!8.23横浜スタジアム LIVE REPORT

レポート

2025.8.29

文/大窪由香 写真提供/ソニーミュージック


TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2025 TUBE × 40SUMMERS
2025年8月23日(土)横浜スタジアムLIVEレポート


 デビュー40周年を迎えたTUBEの36回目の野外スタジアムライブ『40th. Anniversary Live TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2025 TUBE × 40SUMMERS』が、8月23日に神奈川・横浜スタジアムで行なわれた。

 最寄駅のひとつである日本大通り駅の改札を抜けると、記念パネル展「TUBE×横浜スタジアム」が開催されていて、ハマスタライブの歴史を写真で辿っていくうちに、これから観るステージへの期待がどんどん高まっていく。横浜スタジアム周辺の関内の街ではコラボメニュー企画も行なわれていて、街を上げての大賑わい。空は晴天、TUBE日和。横浜スタジアムの中に入ると、まだまだ厳しい暑熱の中で、かすかにだが横浜の風を感じた。

 スクリーンに映るのは青い海と、TUBEの文字を乗せた4艘のヨット。SEに合わせて手拍子が大きくなった頃、ステージ上段のセンターから白と青の衣装に身を包んだ4人が登場。大歓声を浴びながら、両手でハートを作り笑顔を見せている。春畑道哉、角野秀行、松本玲二が階段を降りて定位置につくと、天を指差した前田亘輝が張りのある第一声を放った。一曲目を飾ったのは「シーズン・イン・ザ・サン」だ。前田の一声に、懐かしさとか喜びとか感動とか、さまざまな感情がギュンっと凝縮される。一瞬にして3万4000人の心を掌握する魅惑的でパワフルな声だ。



 続く「浪漫の夏」では、前田が上手に用意されていたトロッコに乗り、スタジアムを一周すると、大歓声がウエーブのように流れていった。その後ろを撮影用のドローンが追尾し、さらにその後ろをドローンのふりしたトンボがツイーツイーと飛んでいく。そんな特別な夏の風景を見送る向こうで、ステージの上では春畑と角野は並んでぴょんぴょんと跳ねながら、楽しそうに演奏をしていた。



 「ようこそ。40周年ですよ、TUBEはついに。前田調べで言うと、バンドっていう形で休まず40周年を迎えているのはいない」と、病欠や脱退もなくここまで走ってこられたこと、そして集まってくれた観客に感謝を述べ、「今年のTUBEの活動はとあるひとつの県から始まりました」と、富山の卒業生のために卒業ソングを作る「卒うたプロジェクト」に触れ、そのプロジェクトで作った「同じ空の下で」を演奏。“同じ空の下で” と歌いながら空を指差し、伸びやかな声を響かせる前田。「Smile」では下手側の花道にいた春畑の横に前田が並んだと思ったら、観客に向けて放水! いたずらな顔を見合わせて笑い合う二人。上手側でも角野と並んで放水し、熱気に満ちたスタジアムに束の間の涼を振りまいた。「ここからも暑いんで、汗かけるナンバーを」との前田のMCを合図に、春畑がイントロを奏でると、カラフルな衣装を着たダンサーたちが登場。アップチューンの「-花火-」「Miracle Game」を続けて披露。ダンサーたちの間に並んで、同じステップを踏むメンバー。華やかなパフォーマンスに、会場のボルテージも上昇した。



 MCタイムでは、春畑、角野、松本の3人が歴代のハマスタライブを振り返る。角野が「いろんなことをやってまいりました。特にオープニング」と、プールを作ってジェットスキーで飛んだり、自転車に乗って出てきたり、全員で吊られたりした思い出を語ると、松本は「恥ずかしながらプレスリーの格好で出たことがあって」と笑いを誘い、春畑は途中で雷が光った回のことを振り返った。ほのぼのと語り合う3人に前田も合流して、センターから客席の方に伸びる花道の先にセットされた小ステージまで歩き、アコースティックコーナーへ。1曲目は1番を春畑のキーボードで歌い上げた「君となら」。2番からは角野のアコースティックギターと、松本のパーカッションも入り色付けていく。先程まで薄い群青色とオレンジ色をしていた空は、曲に合わせてだんだんと光を落としていき、それと入れ替わるように、観客の持つペンライトの光がスタジアムに灯る。前田の艶やかな声が会場に響き渡った頃、さーっと心地よい風が吹いた。「次の曲は2010年以来スタジアムでやってない曲です」と、続けて届けたのは哀愁のバラード「虹になりたい」。情感あふれる前田の歌に重ねる春畑と角野のコーラスも美しい。歌い終わる頃には、空はすっかり夜の色になっていた。

 「ガラスのメモリーズ」では、前田が乗ったまま小ステージがせりあがり、会場を沸かせた。さらに度肝を抜いたのは「最後のLove Song」。途中で後ろのバンドメンバーが見えなくなるくらいの大波のような噴水が、歌唱する前田の後で激しく噴き上がる。大量の水を浴びながらも、力強い歌声を聴かせた前田に拍手喝采が送られた。



 大噴水パフォーマンスの余韻の中で、始まったのは春畑のソロメドレー。日本のサッカー界を盛り上げてきた「WE PROMISE」「FANTASIA 〜LIFE WITH FOOTBALL〜」「J’S THEME(Jのテーマ)」に、会場で配布されていたリストバンド型のライトがさまざまに色を変え、スタジアムを彩った。途中、春畑のギターに合わせて、会場が一体となってシンガロングしたシーンは実に感動的だった。ギターソロコーナーが終わると、ステージの背景に滝のように水が流れ落ち、着替えてきた前田が登場。ダンサーたちとラテンのリズムの「裸天女〜Latin Girl〜」で盛り上げた。「海の家」ではコール&レスポンスでテンションを上げ、その熱をもっと炙るように「傷だらけのhero」では火柱が上がる。花火も上がる。さらに「Only You 君と夏の日を」では、下から火を吹きながら宙を飛ぶ “3代目ガメラ” に乗って前田が熱唱。ずぶ濡れになったかと思ったら、今度は火責め。そんな過酷な演出の中でも、前田の歌のクオリティは上がる一方で、その底力に舌を巻いた。



 6人のダンサーと共にせりあがる小ステージで歌った「ジラされて熱帯」、ラテンナンバーの「さよならイエスタデイ」と続け、本編のラストを飾ったのは「Hot Night」。軽快なナンバーに合わせて、会場も大きく体を揺らす。後半、ドカンと爆音と水があがる特効から逃げるように、センター花道を前田、春畑、角野の3人が横並びで駆け抜け、笑顔の中で本編を締め括った。



 リストバンドのライトが光で「40th Anniversary」の文字を作り、一方ではウエーブが起きている。そんな情景を楽しんでいると、スクリーンに映し出された夜の海とペーパームーン。それがサメの映像に変わった頃、ステージもスタジアムも真っ赤なライトに染まった。「お前も夏地獄に引き摺り込んでやろうか」という声とともに、TUBEと聖飢魔IIが登場。大歓声に包まれた。ここからコラボレーションアルバム『TUBE×』に収録されたコラボ曲3連発。まずはTUBEと同じくデビュー40周年を迎えた聖飢魔IIとの「No Shark No Surt -夏地獄-」。デーモン閣下のシャウトが夜空に響く。春畑と角野の対談で「長くなった」と語っていたベースソロ、ギターソロでは、水を得た魚のように活き活きとプレーする姿が印象的だった。「夏は本当にご用心」と高らかな笑い声を残して閣下が一人奈落へ沈んでいくと、入れ替わるように鈴の音色と雪の結晶の映像が。





 真っ白な毛皮のコートとコサック帽姿の広瀬香美が下からあがってきて、前田と片手を合わせてハートを作る。6月のハワイ公演に続き、2度目の共演だ。前田と広瀬がキレッキレのボーカルを聴かせる「ロマンス・イン・ザ・サン」。夏と冬の最上級のコラボレーションだ。汗だくの広瀬は笑顔で「冬の女王の制服でございます」と語り、もう一度前田とハートを作ってステージを降りた。続いて、梅田サイファーとLITTLEとの「AHH SUMMER DAY」。グルーヴィーなサウンドに乗せてラップを繋いでいき、“せっかくだから前田さんのラップ聴きたいけどダメかな” とLITTLEがアドリブで入れたリリックに応え、前田もラップをやってみせた。





 TUBEの新しい一面も楽しめたコラボレーションタイムを終えると、「やはりこの曲をやらないと夏は終わらないよな。2025年もこの曲で締めくくりましょう!」と「あー夏休み」へ。春畑と角野が語っていたこの曲の、紆余曲折からステージを締めくくる代表曲へと上り詰めたストーリーを思い返しながら聴くと、より一層感慨深い。「2025年みなさんに残り半分いいことがありますように」と、節をつけた前田の言葉のあとに花火があがる。ここで締め括ったと思いきや、前田が「特別に一曲我々からみなさんに感謝を込めて一曲送りたいと思います。本当に40年、こんなしょーもないバンドを支えてくれてありがとう」と感謝の言葉を述べ、「いつまでもみんなと一緒にいたいけど、そう遠くない未来に、きっと “ここまで” という時が来るだろうと思います。その日までは精一杯音楽を続けられたらなと、そんなふうに思います」と語ると、大きな拍手が送られた。

 そして「ファンへの思いを乗せてこの曲を贈ります」と、ピアノイントロから始まった「a song for love」。会場を見渡しながら、“巡る季節をずっと一緒に” と歌う。温かなバンドアンサンブルと、柔らかな前田の歌声が空へと響いていく。演奏を終えた4人は並んで花道を歩き、マイクを通さない声を揃えて「ありがとう!」と叫んだ。名残惜しそうに手を振る4人に捧げるように沸き起こったのはTUBEコール。誰もいなくなったステージのスクリーンに映し出されたのは、「ずっと忘れない 今日のみんなの笑顔 ありがとう TUBE」の文字。こうしてTUBEは今までもこれからも、一生消えない熱い思い出をファンと一緒に作っていくのだろう。そんな愛のやり取りに胸が熱くなった一夜だった。



<TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2025 TUBE × 40SUMMERS>
オフィシャル・プレイリストはこちら

https://tube.lnk.to/GpzgK7


★<TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2025 TUBE × 40SUMMERS>全国各地での映画館上映&WOWOWでの放送・配信決定!

40th. Anniversary Live
<TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2025 TUBE × 40SUMMERS in CINEMA>
2025年9月27日(土)12:00開演
2025年9月28日(日)12:00開演
上映館を含む詳細はこちら
https://liveviewing.jp/tube-40th-yokohama/

<TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2025 TUBE ×40SUMMERS>
2025年9月28日(日)午後7:30~
WOWOWプライムで放送/WOWOWオンデマンドで配信
※放送・配信終了後~1カ月間アーカイブ配信
収録日:2025年8月23日
収録場所:神奈川 横浜スタジアム
番組詳細はこちら
https://www.wowow.co.jp/music/tube/


◎TUBE 40周年記念コラボレーション・アルバム!
TUBE 『TUBE×』
(読み:チューブ・カケル)

2025年8月6日発売


◎TUBE初のオールSinglesベストアルバム“Blue”盤[1985-1999]
TUBE 『All Singles TUBEst -Blue-』
2025年6月11日発売


◎TUBE初のオールSinglesベストアルバム“White”盤[2000-2025]
TUBE 『All Singles TUBEst -White-』
2025年6月11日発売


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