2025年5月号|特集 角松敏生
Part3|Contemporary Urban Musicを巡るストーリー
解説
2025.5.19
文/馬飼野元宏

(【Part2】からの続き)
Part3:過去の自分への「落とし前」と、現在の音楽シーンへの回答を示した3作品
2016年、角松敏生はデビュー35周年を迎えた。この年の角松は、長年のファンはもとより近年のシティポップ人気で彼の音楽に触れたリスナーをも驚かせるアルバムを発表している。それが’81年のファースト・アルバム『SEA BREEZE』をリテイクした『SEA BREEZE 2016』だ。
初期作品のマスターテープを使用できることがわかり、倉庫からアナログのマルチテープを用意。経年劣化で磁気が剥がれているところを、熱処理をして高温で焼き、1、2回まわす。その間にデジタルにA/D変換したという。これは「トースティング」という方法で、失敗したら二度とできない一発勝負。幸い保管状態がよく成功し、全曲のアーカイブができたという。そしてこの時の演奏トラックはそのままに、『SEA BREEZE』の歌を録り直すことにしたのだ。
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