2025年4月号|特集 シュガー・ベイブ

⑪SUGAR|『SONGS 50th Anniversary Edition』全曲解説

会員限定

解説

2025.4.15

文/油納将志


「SUGAR」 
words & music by 山下達郎


日本のポピュラー・ミュージック史における重要な転換点を示す作品の締めくくり


 『SONGS』の最終曲として位置づけられた作品で、山下達郎の作詞作曲によるシンプルながらも印象的な楽曲だ。アルバムの締めくくりとして、ジャムセッション的な要素を持ちながらも、そのラテン的なアレンジメントが特徴的である。曲のタイトルである「SUGAR」は、バンド名に直接リンクしており、自己言及的な意味合いを持つと同時に、コーラス面で影響を受けたナンシー・シナトラの「シュガー・タウンは恋の町」への言及としても解釈できる。