2025年4月号|特集 シュガー・ベイブ

⑨雨は手のひらにいっぱい|『SONGS 50th Anniversary Edition』全曲解説

会員限定

解説

2025.4.11

文/油納将志


「雨は手のひらにいっぱい」 
words & music by 山下達郎


外界の雨と内面の感情を重ね合わせる表現もみごとなメラコリックな名曲


 代表曲「DOWN TOWN」の明るさとは対照的なメランコリックな雰囲気を纏った楽曲だ。当初はB・J・トーマスやデニス・ヨーストを彷彿とさせるアレンジだったのが、大滝詠一のアイデアによって、フィル・スペクターを思わせる壮大なウォール・オブ・サウンドへと生まれ変わった。