2025年4月号|特集 シュガー・ベイブ
⑧今日はなんだか|『SONGS 50th Anniversary Edition』全曲解説
解説
2025.4.10
文/油納将志

「今日はなんだか」
words by 伊藤銀次、山下達郎
music by 山下達郎
理解されなかった先進的なグルーヴに貫かれた1曲
作詞を共作した伊藤銀次の証言によれば、この曲はほとんど完成していたものの、サビの部分だけが未完成で、それを伊藤がアドバイスして完成させたという経緯がある。このときの協力が山下と伊藤のソングライティング・コンビのきっかけとなったそうだ。
音楽的には、インパクトのあるイントロから徐々に展開していく構成が特徴的で、メロディラインの美しさと歌詞の繊細さが絶妙に融合している。特に、遠い君の声が聞こえる様な気がする、という表現は、距離感と親密さを同時に表現しており、聴き手の想像力を刺激する。山下達郎のヴォーカルは抑制が効いていながらも感情の機微を丁寧に表現しており、その後の彼のソロ・ワークにも通じる歌唱スタイルの原型を見出すことができると言っていいだろう。


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